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W杯まで1年、ラグビー日本代表はなぜ勝ち切れない 弱点露呈…世界を驚かせた“最大の武器”に異変が

ラグビー日本代表は24日、フィジー代表に28-34で敗れて、日本ラグビー協会創立100周年のメモリアルマッチ「リポビタンDチャレンジカップ2026」を勝利で飾れなかった。息詰まる接戦となったが、空中戦やチャンスをスコアに繋げる“仕留める力”、そしてフィジカルコンテストと、ここまで課題となってきたエリアで進化を見せられないまま28日に英国入りした。エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)が、開幕まで1年を切ったワールドカップ(W杯)オーストラリア大会のシミュレーションと位置付けたフィジー戦からの秋のテストマッチ5試合。初戦の“躓き”から、世界トップ8クラスの相手とのヨーロッパラウンド、そして開幕1年を切ったW杯へ向けた課題、修正点が浮かび上がる。(取材・文=吉田 宏)

フィジーに敗れ、肩を落とす日本代表の選手たち【写真:産経新聞社】
フィジーに敗れ、肩を落とす日本代表の選手たち【写真:産経新聞社】

フィジー代表に28-34敗戦で英国遠征へ W杯へ向けた課題・修正点を分析

 ラグビー日本代表は24日、フィジー代表に28-34で敗れて、日本ラグビー協会創立100周年のメモリアルマッチ「リポビタンDチャレンジカップ2026」を勝利で飾れなかった。息詰まる接戦となったが、空中戦やチャンスをスコアに繋げる“仕留める力”、そしてフィジカルコンテストと、ここまで課題となってきたエリアで進化を見せられないまま28日に英国入りした。エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)が、開幕まで1年を切ったワールドカップ(W杯)オーストラリア大会のシミュレーションと位置付けたフィジー戦からの秋のテストマッチ5試合。初戦の“躓き”から、世界トップ8クラスの相手とのヨーロッパラウンド、そして開幕1年を切ったW杯へ向けた課題、修正点が浮かび上がる。(取材・文=吉田 宏)

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 100周年のメモリアルマッチは「ここから出直し」というお告げのような80分に終わった。手を伸ばせば届きそうな“センテニアル・ウイン”だったが、そこを掴み切れないのがW杯へ1年を切ったチームの実力だ。指揮官エディーも、言い訳なしに敗戦を振り返った。

「一番顕著だったのはターンオーバー数です。ブレークダウン(の苦戦)で、このような結果になってしまった。我々は一貫性に欠けていたのと、1人目の(接点への)寄りが足りなかったり、精度も悪かった。これはラグビーの教訓だと受け止めていきたい」

 指揮官も指摘する密集戦などで相手ボールを奪い取る「ターンオーバー」の成功回数は、日本の4に対して勝者が11。3倍近い格差を見せつけられた。立ち上がりから顕著だったのが、フィジーの選手に一つ一つの接点で、いわゆる「乗っかられる」形で、日本側が僅かであっても重圧を受け、押し込まれていたことだ。相手は15-20で敗れた5週間前から、明らかに自分たちの強み、そして日本の弱みをしっかりと明確化して挑んできた。その結果、日本が攻め込んでいても接点でボールを奪い取られるシーンが何度も起きていた。

 指揮官のコメントは、こちらからぶつけた「接点、フィジカル面で常に重圧を受けていた印象だが、どう受け止めているのか」という質問への回答だったが、サイズ、パワーでは世界でも抜きんでている“巨人国”が相手だとはいえ、試合当時で世界ランキング10位の相手にここまで接点で重圧を受けると、この先に対戦するイングランド、スコットランドら相手では大きな懸念材料になるのは明らかだ。常に密集戦の間近でプレーするSHの齋藤直人共同主将(東京サントリーサンゴリアス)も、こう苦闘を振り返った。

「苦戦の理由の一つは、本当にブレークダウンのところでした。相手の(密集戦に参加する)セカンドマン、サードマンあたりに絡まれている状態が多かった。ここは、(日本代表の)ボールキャリアがもう少しファイト(抵抗)するとか、セカンドマン、サードマンの寄りが問題だったと思います。僕らはアタックをしていくチームですから」

 最後に「アタックをしていくチーム」と語ったのは、言わずもがなだが日本の強みであるハイテンポのアタックが、接点でスローダウンさせられたことによる発言だった。上下白の特製ジャージーで挑んだメモリアルマッチは、フィジーにブレークダウンで圧力を掛けられ、球出しを遅らされ、ボールをターンオーバーされる――非常に分かりやすい敗因の80分だったが、この日のフィジーの日本対策は、間違いなくこの先の対戦相手も参考にしてくるだろう。

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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