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2027年ラグビーW杯日本代表最新序列 登録33人の輪郭は…1~2枠の余白、エディーHCが口にした「大学生」は誰だ

SH、SO、CTB、WTB…BK陣に残る“未確定ポジション”

【SH】

【注目】女性のバストは「激しく揺れている」 競技パフォーマンスに影響する可能性も…研究員が語る運動時の衝撃の大きさ(W-ANS ACADEMYへ)

 FW第1列同様に、他のポジションの選手が兼務するのが難しいプレーの特殊性、そしてCTB、WTBとは違い1人ポジションという性格上、通常のW杯では3人選ばれるのが一般的だ。その中で、判断力、パスワークで不動の位置を占める齋藤直人(東京SG)と、自身のランも含めてスピードが武器の藤原忍(S東京ベイ)という個性の異なる2人が揃う。代表でのゲームタイムも含めて、かなり揺るぎない2人を追うのは、前回W杯も経験する福田健太(栃木ホンダヒート)、怪我で離脱中の上村樹輝(神戸S)らが3番手争いを展開する。

【SO】

 SH同様に、経験値のある李承信(神戸S)、今季デビューして不動の「10」としてプレーしてきた伊藤龍之介(明治大4年)がツートップを固める。W杯を見据えて、今季は足の治療に充ててきた李の“代役”として選ばれた伊藤が、ラン、パス、キックと攻撃的な仕掛けで急速に評価を高めている。注目点は、おそらくW杯イヤーの代表復帰となる李が、27年シーズンにどこまでのパフォーマンスを見せて完全復活を証明出来るか、そしてPR大塚同様に、伊藤が大学との兼ね合いで、今後どこまでプレー時間を伸ばしていけるか。エディーが「世界クラス」と指摘する通り、伊藤の才能は誰もが認める一方で、まだテストレベルの試合を吸収している段階だ。この若き司令塔については、既に「当落」の問題ではなく、ここからプレータイムをしっかり伸ばすことで本番でのパフォーマンスをどこまで上げていけるかがキーポイントだ。

【CTB】

 エディーは先に紹介したようにスピードのあるWTBを発掘したがっているが、この3シーズンを見ても、既に世界レベルと評価してもいいディラン・ライリー(埼玉WK)の“相棒”となるインサイドCTBが手薄な印象は拭えない。昨年代表デビューして、今季実戦でも力を見せ始めた廣瀬雄也(S東京ベイ)は、SOの経験からもインサイドとしての資質は十分にある。実際に、この夏から積極的に使う、1次攻撃でインサイドCTBがSOの位置に入り、2次フェーズのスペースのある状況でSO伊藤がボールを動かすアタックでも廣瀬が持ち味を生かしている。

 その一方で、相手とのフィジカルコンテストも多いポジション柄、廣瀬が痛むシーンも少なくない。健闘する中でまだ代表デビュー2シーズン目と、テストラグビーのタフさも吸収中の段階で12番を固定することのリスクは明らかにある。テスト8戦目だった先日のフィジー戦で、ようやく持ち味のフィジカルの強さを見せ始めたサミソニ・トゥア(浦安DR)にイン、アウトのカバーをさせるのも一案だが、もう一枚、ライリーとBKラインを動かせるミッドフィールダーを置くのなら、昨季奮闘を続け、今季は怪我から調整中のチャーリー・ローレンス(三菱重工相模原ダイナボアーズ)か、それに見合うインサイドを探す必要があるだろう。

【アウトサイドBK:WTB・FB】

 エディーが欲しがるトライゲッターが仕事のポジションだが、この3シーズンでスピードを評価するなら、やはり矢崎由高(早稲田大4年)の名が挙がるだろう。対戦する強豪国も一目置くスピードを誇りながら、ボールをどうリサイクル出来るかというスキルや判断力は、まだこれから経験を積む必要はある。海外留学や怪我で代表に定着し切れない難しさもあるが、SO伊藤、PR大塚同様に、残されたわずか1年、テストマッチ数だと6、7試合で、どこまでテストラグビーの経験値を上げることが出来るかが注目される。

 矢崎に負けないスピードを持つ石田吉平(横浜E)も、7人制代表のスピードに、高校までプレーしたFW第3列(No8)仕込みのハードタックルが魅力だが、その激しさも影響して怪我の多さが大きな懸念材料だ。石田と同タイプのWTBジョネ・ナイカブラ(BL東京)も、長期に渡る負傷離脱などで代表からは遠ざかるのが不安定要素。その一方で、万能BKとしてコーチ陣からも揺るぎない評価を受ける長田智希(埼玉WK)、そして前編でも触れた、「繋ぎ」のプレーでも持ち味のフィジカリティーを生かし始めたイノケ・ブルア(神戸S)という“スピードスター”とは一線を画したアウトサイドBKも揃う。

 FBに目を向けると今季不動のFBとして活躍してきた松永拓朗(BL東京)に加えて、最近の2試合ではサム・グリーン(JR東日本グリーンウォリアーズ東葛)が調整中の松永の穴を埋めた。2人ともSOに軸を置いた選手だったが、エディーの複数ポジションを兼務する選手の積極起用で、代表では最後尾をメーンにプレーしてきた。SO以下の全てのポジションでプレー出来る新鋭・上ノ坊駿介(神戸S)も含めて、他ポジションとの兼務を睨みながら33人枠生き残りを目指す。

 BKスリーの3つのポジションは、他のポジションとの兼務も含めて、決して多くの選手が選ばれる枠はない。他ポジションでのニーズが高ければ、枠数が減らされるような流動的な要素もある。FLのコストリーのような存在がいれば、1枠減少する可能性もある。その限られた枠を、上記したメンバーに加えて、木田晴斗(S東京ベイ)、植田和磨(神戸S)、ユーティリティープレーヤーのメイン平(BR東京)らも含めた定員枠が流動的な生き残りレースが続くことになる。

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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