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那須川天心、相手の研究をしない強者の調整法 「だからって調子に乗るとかではないですよ」

那須川「どう戦っても賛否があるけど関係ない。キック時代も相当言われてきた」

 一方、これを受けた那須川は、相手に敬意を持ちつつ持論を展開。通常なら相手に応じて対策を練る選手が多いが、格闘技戦績47戦全勝(キックは42勝)のプライド、強さの証しが滲み出ていた。

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「僕は彼と戦っているわけではないので何も思わない。意識したことがない。何が来てもいいように準備してきた。自分が何をしようか、何十個と用意している。それをどれだけやれるか。相手どうこうで練習しない。それはキック時代と変わらない。研究されても意味がないと思う。

 研究って相手ペースじゃないですか。相手に合わせるので。山中(慎介)さんはどれだけ研究されてもストレートを当てる。研究されても意味がなかった。僕は人生においてもそうです。相手どうこうじゃない。だからって普段の生活で調子に乗るとかではないですよ」

 帝拳ジムの先輩でWBC世界バンタム級王座を12戦連続防衛した山中氏を引き合いに説明。「神の左」と称された山中氏の左ストレートは相手に最も警戒されていたが、対策をぶち壊す脅威的な武器だった。今回の那須川も、相手より自分。実力を出せば勝てると踏んでいるからできる戦い方だろう。

 格闘技を盛り上げてきた自負もある。ボクシングに場所を移しても、自分の信じたやり方を変えるつもりはない。

「どう戦っても賛否があるけど、関係ない。そういうのを意識していない。キック時代も相当言われてきた。『キックは打ち合い』と言われていて、僕みたいなスタイルが出てきてから、僕みたいなスタイルが増えてきたと思う。だから、ボクシングというルールの上で那須川天心の戦いをする」

 メインイベントは、WBAスーパー&WBC世界ライトフライ級王者・寺地拳四朗(BMB)のアンソニー・オラスクアガ(米国)との防衛戦。セミファイナルでは、井上拓真(大橋)とリボリオ・ソリス(ベネズエラ)のWBA世界バンタム級王座決定戦が行われる。

 それでも、大きな注目を集めている神童。これまでSNSを通じて帝拳ジム入りを発表したり、試合のプロモーションも自らやったり、興行を盛り上げるために奔走してきた。

「主演・僕、制作・僕、監督も僕。戦うのも俺。入場から全てを通して僕の大会にしたい」

 視線を求める型破りな新人ボクサーは、すでに臨戦態勢に入っている。

(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)

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