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【#キミとONETEAM】「ラグビーで子どもがパワーを発散する場所をつくる」―元セブンズ日本代表・築城昌拓

新型コロナウイルスの感染拡大により、昨秋のワールドカップ(W杯)で空前のブームが巻き起こったラグビー界も大きな影響を受けた。1月に開幕したトップリーグがシーズン途中で中止。1試合の観客最多動員を記録する試合も生まれるなど、W杯から続いていた盛り上がりが予期せぬ形で途絶えてしまった。

現役時代の築城昌拓さん【写真:本人提供】
現役時代の築城昌拓さん【写真:本人提供】

子どもたちともう一度「ONE TEAM」に―「ラグビー選手から午前9時のメッセージ」第20回

 新型コロナウイルスの感染拡大により、昨秋のワールドカップ(W杯)で空前のブームが巻き起こったラグビー界も大きな影響を受けた。1月に開幕したトップリーグがシーズン途中で中止。1試合の観客最多動員を記録する試合も生まれるなど、W杯から続いていた盛り上がりが予期せぬ形で途絶えてしまった。

【注目】現役、OB、指導者ら豪華メンバーが連日登場 ラグビー連載「#キミとONETEAM」全一覧はこちらから

 もっとプレーを見せたかった選手、プレーを見たかった子どもたち。距離が遠くなってしまったいま、「THE ANSWER」はラグビー界がもう一度、子どもたちと一つになれることを願って、「#キミとONE TEAM」と題した連載をお届けしている。

 元日本代表主将の菊谷崇さんと廣瀬俊朗さんが発起人となり、多くの現役、OB、指導者らが賛同。いま抱えている思いとともに、全国の子どもたちに向けたメッセージを送る。また、記事は連日午前9時に配信。「#きょうのトライ」として、学校が休校となっている子どもたちにきょう1日を使い、やってほしいことを提案する。

 第20回は、元7人制日本代表の築城昌拓さんだ。現在はラグビートップチャレンジリーグに所属するコカ・コーラレッドスパークスに選手として12年間在籍し、7人制日本代表で主将を務めた経験もある。2018年に34歳で現役引退。引退後は今年1月までコカ・コーラレッドスパークスのチーム広報を務め、3月に退社し、4月から地元・福岡でタレント活動を行い、ラグビースクールを計画して競技普及を目指している。

 ◇ ◇ ◇

 僕自身は3月にコカ・コーラを退職して、本来なら4月からいろんな新しいことをやっていこうと思っていましたが、この状況で何も進められていません。チームの春のイベントも、途中からすべてなくなってしまいました。4月からタレント活動を始めることになり、今はラジオ番組に1つ出させていただいています。J:COMのスポーツ番組でMCも決まっていましたが、今はこの状況により、撮影が延期になっています。

 ただ、僕の中でタレント活動も大切な一部分ですが、やはり一番はラグビーを普及させたいという思いが強くあります。これまでコカ・コーラの広報として普及活動をしてわかったのが、福岡では子どもが放課後にラグビーをする機会が少ないということでした。25チームあるうちのほとんどが土、日曜にしか活動していない。もっと普段からラグビーというスポーツに触れ合う機会があってもいいのかなと思いました。

 だから、放課後にできるアカデミーのようなものをつくり、テクニック的なことも教えていくことによって全体のレベルも上がるのかなと。そこに着手したいと思っていました。小学生、中学生、あとは初心者の部といろいろなパートを分けてもいいのかなと考えています。

 うれしいことに、母校である福岡大ラグビー部のサポートをすることになり、僕が考えていたアカデミーを一緒にできれば、より多くの子どもたちに指導でき、グラウンドもあるので多くのメリットがあると感じました。しかし、新型コロナ感染拡大防止のため、今は動けていない状況です。

 参加できる子どもたちは、誰でもどこからでも受け入れるつもりです。週末にラグビースクールに入っていようと関係なく、根本的な部分でラグビーを楽しんでスキルを少しでも磨いてもらい、スクールに入っている子どもたちは、週末のそれぞれのスクールで生かしてほしい。

 また全くラグビーをしたことがない子どもたちは、ここでラグビーを知ってもらえればと思います。僕らがやろうとしているアカデミーに入ったからといって、他のチームで練習ができないということではなく、みんなウェルカムです。2019年は、コカ・コーラでラグビースクールや他の企画も含めて140回くらいイベントをさせてもらったので、教える経験もあります。

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