「最後は私がなんとかするから」― 創部4年目の帝京可児、県の歴史変えた全国初切符
8人チームで県新人Vで話題を呼んだ神村伊賀は一歩及ばず
一方、今年2月の三重県新人戦を8人で戦い、初出場初優勝を飾って話題をさらった神村伊賀は、12人(ベンチにいた1人は体調不良のため実質11人)で3試合を戦い抜き、最後まで粘り強いディフェンスを継続するタフな戦いを見せたが、1分け2敗で初めての東海総体をあとにした。「力の差がだいぶありますね。真剣勝負をさせてもらえる場所に入れるのは経験としてよかった。夏にまた鍛え上げます」と吉永輝彦監督は選手の健闘をたたえ、次を見据えた。
神村伊賀は女子サッカーの強豪校として知られる神村学園(鹿児島)の分校として2017年に開校。昨年女子サッカー部が創部し、長く神村学園中・高等部のサッカー部監督を務めてきた吉永が指導を行う。
単位制・通信制の学校というイメージから、サッカー漬けの日々を送っていると想像していたが、聞けば毎日学校で1~5限までは授業を受け、練習時間は6限の1時間のみ。部活は行なっていないという。それでここまでの戦いができるのは、末恐ろしい。
「気持ちの強い子たちが集っている。そういう集まりだからこそ、1時間でも意味のある練習ができる。私も一緒にがんばろうと思えるんです」
また、愛知も4大会連続で全国に出場した聖カピタニオ高校が準決勝で敗れ、豊川が初めて東海大会に駒を進め、健闘を見せた。
女王・藤枝順心の8連覇、そして創部4年、2年というフレッシュなチームの躍動。東海女子サッカーが新たな時代への突入したことを予感させる大会となった。
(山田 智子 / Tomoko Yamada)