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フィギュアの「エキシビション」って何? 選手にとって出演が「名誉」であるワケ

エキシビションでは選手たちの個性豊かさにも注目だ【写真:荒川祐史】
エキシビションでは選手たちの個性豊かさにも注目だ【写真:荒川祐史】

今大会も行われるエキシビション「いろんな選手の個性を見てほしい」

 演技も衣装も自由度の高いイベントは、競技と同じくらい期待しているファンも多い。

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「海外では大会ではなくエキシビションだけを目当てに観戦する方もいると聞きます。大会ではフリーなら4分間でジャンプの要素が7つ、スピンの要素が3つなどと、限られた要素を限られた時間で行わなければなりませんが、エキシビションは何分踊ってもいいし、好きな音楽で踊ってもいい。競技では禁止されているバク宙だったり、ストリートダンスのように頭で回転したり、普段見られない姿が見られるのが魅力です」

 中野さんが思い出深い自身のエキシビションナンバーは、日本の芸者を描いた海外映画「SAYURI」の音楽を使ったプログラム。「小道具を使えるのもエキシビションの面白さ」と和傘を使って演じた。

「フランスのフィリップ・キャンデロロ選手のように凄く印象的なプログラムをした選手はたくさんいます。スペインのハビエル・フェルナンデス選手のスーパーマンも印象的。平昌五輪でも演じましたが、ストーリー性十分で演技中に水をかけられる演出もある。大会ではありえませんが、チャレンジがあって面白い。大会の緊張から解き放たれ、楽しそうな選手の氷上も含め、北京五輪でもいろんな選手の個性を見てほしいです」

 今大会、数々の名場面が生まれたフィギュアスケート。そのクライマックスをエキシビションに登場する選手が彩る。

【私がフィギュアスケートを愛する理由】

「現役時代は何度も何度もやめようと思いました。できないことが多く、練習しても成果が出ずにつらくて。でも、フィギュアスケートのファンの皆さんはどんな演技でも必ず拍手をくれる。良かった時にはスタンディングオベーションで迎えてくれる。こんな嬉しいことはありません。その達成感があるから、続けてこられました。そうして身に着けた継続する力は人生においても、私の財産です」(中野友加里さん)

 ※「THE ANSWER」では北京五輪期間中、取材に協力いただいた皆さんに「私がフィギュアスケートを愛する理由」を聞き、発信しています。

(THE ANSWER編集部)

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中野 友加里

THE ANSWERスペシャリスト フィギュアスケート解説者

1985年8月25日生まれ。愛知県出身。3歳からスケートを始める。現役時代は女子史上3人目の3回転アクセル成功。スピンを得意として国際的に高い評価を受け、「世界一のドーナツスピン」とも言われた。05年NHK杯優勝、GPファイナル3位、08年世界選手権4位など国際舞台でも活躍。全日本選手権は表彰台を3度経験。10年に現役引退後、フジテレビに入社。スポーツ番組のディレクターとして数々の競技を取材し、19年3月に退社。現在は講演活動を行うほか、審判員としても活動。15年に一般男性と結婚し、2児の母。YouTubeチャンネル「フィギュアスケーター中野友加里チャンネル」も人気を集めている。

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