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「苦手なことも、みんなの個性」 伊藤華英さんが東北の子供たちに伝えた言葉

「東北『夢』応援プログラム」に参加した子供たち【写真:村上正広】
「東北『夢』応援プログラム」に参加した子供たち【写真:村上正広】

子供たちに伝えた言葉「苦手なことも、一つ一つがみんなの個性」

 伊藤さんは子供1人1人の練習を見ながら、こんな風に声をかけていった。最初は水に対する抵抗感から頭が上がりやすく、かつ、しっかりとストリームラインを作ることが難しい。だから、距離が伸びにくい。そんな時に、伊藤さんは「水に体が運ばれているイメージで」との声かけでアドバイス。1回ごとに子供たちの体の力が抜け、スムーズにけのびができるようになった。

 そのほか、サイドキック、手のかき方、息継ぎと細かく練習し、その都度、伊藤さんは助言を送った。そして、90分のクリニックの最後にタイム測定。自分が上達したい泳ぎ方と距離を泳ぎ、これを基準にして1年間でタイム短縮を目指す。クリニックを終えると、舞台を会議室に移し、交流の場が設けられた。

 トークコーナーで、伊藤さんは生後6か月から水泳を始めたことを明かした。「でも、小さい頃は頑張るのは得意だけど、目立つのは好きじゃなかった。練習は好きなのに、試合で1番になるのは嫌だった」と意外にも恥ずかしがり屋だったという。そんなスタートから日本記録を樹立し、五輪に出場するまでのエピソードを惜しげもなく披露した。

 締めくくりにはこの日のメインイベント、夢宣言が行われた。子供たちが「将来の夢」などを決め、発表する。「1年後の約束」では「クロールのバタ足を頑張る」「青帽子から黒帽子になっているように」「クロールのタイムを速くする」と、それぞれが宣言。目標を設定し、1年間、努力していくことを誓った。温かく見守っていた伊藤さんは最後に、こう語りかけた。

「いつも月1回、動画で指導していくと会っていなくても会った気分になり、みんなを身近の存在に感じることができます。毎月、楽しみながらやっていきましょう。そして、私が返信するメッセージをしっかりと受け止めてください。私も一生懸命にみんなの泳ぎを見ていきます。

 それぞれ自分が苦手なこと、得意なことあると思うけど、水泳を通して、そんな部分に気づくことがあると思います。苦手なことがあるから悪いわけではなく、得意なことがあるからすごいわけでもない。一つ一つがみんなの個性。それを理解してお互い尊重できるようになっていってください」

 17人のうち11人が動画指導に参加し、1年間の挑戦が始まる。伊藤さんは大船渡について「来る度に街が綺麗になっていくことが嬉しくて感動している。1年間、みんなの街とまた成長できるように頑張りましょう」と言い、再会を約束した。

(THE ANSWER編集部)

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