那須川天心のボクシング転向2戦目

　ボクシングの東洋太平洋スーパーバンタム級8位・那須川天心（帝拳）が18日、ボクシング転向2戦目として東京・有明アリーナでの同級ノンタイトル8回戦（Amazon プライム・ビデオで独占生配信）でメキシコバンタム級王者ルイス・グスマンと対戦する。グスマンは13日、都内の帝拳ジムで練習を公開。視察した那須川陣営の粟生隆寛トレーナーは、映像の少ない相手を警戒しつつ、「パワーは感じない」と自信を見せた。戦績は25歳の那須川が1勝、27歳のグスマンが10勝（6KO）2敗。

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　グスマンはシャドー、ミット打ち、縄跳び、再びシャドーの順番で練習を公開。それぞれ1ラウンドずつ行い、汗を流した。視察した那須川陣営の元世界2階級制覇王者・粟生トレーナーは「映像がほとんどなくて謎だった」とスタイルを観察。試合映像はわずかしかなく、間近で見てイメージを深めた。

「映像の印象とは全く違う。（公開練習では）ミット打ちがコンパクトで細かいコンビネーションを使っていましたね。試合ではあんなのはなかった。大振りで詰めていっていた印象です。『こういうボクシングもできる、ああいうボクシングもあるんだ』と見せた感じですかね。映像がないだけに、どんな駆け引きをするのか、（グスマンの）試合の進め方、どの程度の技術があるのかわからない。謎ですね。最初は様子を見させて組み立てていきます」

　初回は相手の動きたいようにさせるのではなく、あくまで主導権を握りながら探る構え。メキシカン独特のタイミング、距離感を警戒し「しっかり見て戦います」と説明した。さらに体のサイズ感についても「靴が上げ底されている。単なるクッションで怪我のケアのためか、高く見せようとしているのかわからない」と警戒した。

　那須川はすでに本格的な練習を打ち上げ。「本人は何もしない日をつくりたくない」とミット打ち、シャドー、サンドバッグなど1日15～20ラウンドは動いているという。

　グスマンは1階級下というのを抜きにしても、粟生トレーナーは「ミット打ちを見る限り回転力があるけど、パワーは感じない。あれくらいのコンビネーションなら、天心は距離でも入らせないし、問題なく対処できると思います」と自信。「中盤くらいに仕留めてくれればいいアピールになるのでは」とKO勝ちを期待した。

　同興行ではWBA＆WBC世界ライトフライ級2団体統一王者・寺地拳四朗（BMB）が、WBA4位＆WBC1位ヘッキー・ブドラー（南アフリカ）との防衛戦（WBA2度目、WBC3度目）を予定。WBO世界スーパーフライ級王者・中谷潤人（M.T）が同級6位アルヒ・コルテス（メキシコ）との初防衛戦に臨む。