伊藤園レディス最終日

　女子ゴルフの国内ツアー・伊藤園レディスは13日、千葉・グレートアイランドC（6741ヤード、パー72）で最終日が行われ、2打差の2位で出た山下美夢有（加賀電子）が1バーディー、ボギーなしの71で回って通算12アンダーで逆転優勝を飾った。今季4勝目＆ツアー通算5勝目。今季メルセデス・ランキング（MR）トップが確定し、史上最年少21歳103日で「年間女王」に輝いた。優勝会見まで「史上最年少」とは知らず、「そうやったんですね」と微笑んだ。（文＝THE ANSWER編集部・柳田 通斉）

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　山下が、国内女子ツアーの歴史に名を刻んだ。最終18番。残り3メートルのパーパットを真ん中から決め、右拳を力強く握った。

「少しフックラインでしたね。今日のラウンドは、パットでショートしていたので、思い切って打とうと決めていました。この試合は優勝したい思いが強かったので」

　思わず出たガッツポーズと笑顔は、狙って優勝を決られたことが嬉しかったからだった。「年間女王」については、表彰式で大会ゼネラルプロデューサーの戸張捷氏からその感想を問われ、初めて知ったという。

「（年間女王のことを考える）そんなことを考える余裕が全くなくて、パットを入れることに集中していました」

　それが、2007年に上田桃子が賞金女王でマークした21歳156日の最年少記録を更新したことも、会見で出た質問で知っていた。

「あっ、そうやったんですね（笑）。何やろ、あんまり、何とも言えない感じです。まあ、良かったです」

　2019年度の最終プロテストに合格した際も、目標が賞金女王だった。だが、今季から「年間女王」は、ポイント制のMR1位に変更。山下はプロデビュー2シーズン目にして初代女王になり、自身の目標を達成した。感想を問われると、「早く獲りたかったので、それは良かったです」と言ったが、シーズン当初を振り返ると「全く想像もできませんでした」と明かした。

「3試合連続の予選落ちもありましたし、その頃がメンタル的に一番、落ち込んでいました」