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練習のやり過ぎがパフォーマンス低下に 専門家が見極める5つのポイントとは

オーバートレーニングを避けるための5つの指標とは

 今回はそれを見極めるため5つのポイントに絞って考えてみます。

1トレーニングが段階的に適切に行われているか。

 年齢や競技歴や身体状態などを考慮して、その選手に見合ったメニューや強度の設定がなされているか。

2身体に傷害が発生していないか。

 成長期においては特に注意が必要。痛みを我慢しながら競技を続けていると「代償動作」でカバーしてしまい、結果としてパフォーマンスは低下。疲労骨折や靭帯損傷などの長期加療を必要とする怪我に繋がっていく。異常が発生した場合には、ドクターから診断・評価を受けて状況把握することが大切。

3競技特性に則した練習であるか。

 例えば、プロ野球で活躍している選手は、その特性や役割にもよりますが、野手はパワーが大切な要素の一つ。そのためにはウエートトレーニングや瞬発系のエクササイズを中心に行っている。また投手においてはインターバル要素の多いトレーニングが中心になるが、先発タイプと抑えタイプでは、その役割に適したメニューとなる。

 長いイニングを投げるパターンと、短いイニングを投げるパターンでは体の使い方が違うので、それぞれに選手特性を見極めて、フィットするところを探していくこともある。

 例えば、瞬発力を必要とする選手が、長時間のランニングなどを反復して続けると、体重の減少(筋量)や、体の特性がそれと違ったものになり瞬発的なパワーの低下が見られ、競技パフォーマンスは下がってしまう。

 また打者は、それなりに体重がないと打球を強く遠くに飛ばすことができない。

 他の競技を見ても、短距離選手と長距離選手では、トレーニング方法は大きく異なる。詳しくは割愛するが、短距離型選手と長距離型選手の筋肉素性は明らかに違いがある。

 競技や役割に則したトレーニングや練習を適切に行うことが大切になる。

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石井雅也

1965年9月3日、広島県生まれ。株式会社広島東洋カープトレーナー部長、ヘッドトレーナー、日本プロ野球トレーナー協会会長。広島東洋カープ、エグザス治療院、JTサンダース、ピープル(現コナミスポーツ)競泳選手パーソナルトレーナー等を経て現在は広島東洋カープトレーナー部長。選手たちの体を支え、2016年からのリーグ3連覇に大きく貢献する。

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