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もう5年以上「ずーっと指名漏れです」 NPBがダメでも韓国へ…白川恵翔が開拓した新ルート「これがプロ野球なんや」

プロ野球のドラフト会議が10月22日に行われる。夢への切符をつかむ選手がいる一方で、縁に恵まれない選手もいるのがこの世界だ。ただいわゆる“指名漏れ”は、決して野球人生の終わりではない。そこから新たな道を切り開いた選手もいる。「僕はもう、ずーっと指名漏れしてます」と口にした白川恵翔投手に届いたのは、韓国プロ野球からの誘い。そこで投げる姿は、日本のプロ候補生に新たな道を示している。(取材・文=羽鳥慶太)

韓国で3球団を渡り歩いた経験を語る白川【写真:羽鳥慶太】
韓国で3球団を渡り歩いた経験を語る白川【写真:羽鳥慶太】

白川恵翔、韓国プロ野球からの誘いにまず「パスポートを取りに」

 プロ野球のドラフト会議が10月22日に行われる。夢への切符をつかむ選手がいる一方で、縁に恵まれない選手もいるのがこの世界だ。ただいわゆる“指名漏れ”は、決して野球人生の終わりではない。そこから新たな道を切り開いた選手もいる。「僕はもう、ずーっと指名漏れしてます」と口にした白川恵翔投手に届いたのは、韓国プロ野球からの誘い。そこで投げる姿は、日本のプロ候補生に新たな道を示している。(取材・文=羽鳥慶太)

 白川は池田高(徳島)3年だった2019年にプロ志望届を提出したものの指名がなく、卒業後は四国アイランドリーグの徳島でNPB入りを目指した。2025年まで、13年連続で指名選手を輩出しているチームで、白川にも2年目の2021年からNPBの調査書が届いている。毎年スーツを着て、会見に備えたが「ずーっと指名漏れしてます」。そして5年目を迎えた2024年の春、驚きの誘いに「マジか!」と声を上げた。

 韓国プロ野球のSSGランダースが、外国人投手の故障に伴い、6週間限定で契約する選手を探している。そこで投げてみないかというオファーだった。「ずっとNPBを目指して、海外とか考えたこともなかったので」と、全く頭になかった世界。球団に後押しされて契約を決めたが「海外に行くこと自体が初めてだったんですよ。そこでパスポート取りに行きましたからね」と笑う。

 日本人のパスポート所有率は、2025年末の統計で17.8パーセント。約6人に1人の割合でしかない。となればこんなケースも当然なのだろう。誘いはそれほど意外だったのだ。「野球がどうこうより、初めて海外に行って、生活は大丈夫なのかなってずっと思っていました。通訳さんがいると聞いて、何とかなるのかなと……」。そして初めて目にした異国のプロ野球は、驚きの連続だった。

「来たら来たで、またビックリしましたね。こんなにデカいんや、これがプロ野球なんやって。僕はNPBを経験していないので」

 韓国では、コロナ禍が明けてからプロ野球人気が爆発中。若い世代の娯楽として定着し、年間の観客動員を更新し続けている。数万人のファンでぎっしり埋まり、爆音の応援が響くスタジアムは異世界だった。「独立では観客も数十人とかだったんです。海外のプロ野球とか見たこともなかったので『こんなに人おるんや!』って感じでした。最初は」。

 言葉とは裏腹に、先発ローテーションの一員として投げるうちに適応していく。SSGとの契約は予定通り6週間で終了したものの、すぐに斗山ベアーズから声がかかった。この年2球団で12試合に投げ4勝5敗、防御率5.65という数字が残った。「カムジャ(じゃがいも)」というあだ名がつき、ファンからの人気も抜群。ただシーズンが進むにつれ、体に異変を感じていた。

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