プロに行ったら「3年で切られていたかも」 甲子園5勝右腕、味わった“指名漏れ”と3年間の使い方――高尾響

社会人に進んで「本当によかった」と言える理由…来秋再びドラフトに
もちろん、3年後のプロ入りを目指して社会人野球を選んだ。その中でもトヨタ自動車は、9月のアジア大会でも複数選手を日本代表に送り込んだようにトップクラスの戦力を誇る。「最初は、自分のボールじゃ通用しないんじゃないかと思いましたよ。いいボールが行ったと思ってもファウルにされてしまったりとか」。ひと冬を越えて、ボールの強さが出てきたと感じたのは今春のこと。高校時代から球速も伸び、最速は151キロに達した。
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豊田市の本社工場に配属されているが、トヨタ自動車は野球に専念できる環境を整えてくれている。高尾は「自分を見つめる時間が多いんです。午前は練習、午後は自主練というパターンが多くて、一人でやることが多い。いろんな経験をしている先輩に、トレーニングを通じて、教えてもらうことが多いんです」と時間の使い方を説明する。
中でも、アジア大会の日本代表にもなった2人は経験豊富。「調子が悪い時に渕上(=佳輝)さんとキャッチボールをして、どこがバランスが悪くなっているか教えてもらったり、フィールディングは嘉陽(=宗一郎)さんのようにうまい人に教えてもらって、投手としてのレベルが上がっている気がします」。アマチュアのトップで揉まれてきた選手たちの中で、進化を続ける。
来秋には、ドラフト指名が再び解禁となる。東京ドームでは「今は体の使い方やバランスが、日によって差がある状態なので改善したい」と課題を口にした。さらに指名漏れという経験をどう考えているのか問うと、力強い言葉が返ってきた。
「あそこでプロに行っていたら、3年で切られていたかもしれません。その3年で経験を積めていると考えたら、本当によかった。野球に集中できる環境も与えていただいていますし」。NPBでは近年、選手の回転が速くなり、早期に戦力外となるケースも増えている。高尾はまずこの時間を使って、プロで通用する力を蓄えているのだ。「球速をもっと上げたいです」と狙いは明確。この冬でさらにレベルを上げていく。
(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)
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