800m日本記録を10年間守った川元奨が引退レース 涙なし、引き際に信念…“16年前”と重なった最後の日
陸上男子800メートルの前日本記録保持者の川元奨(スズキ)が笑顔で現役ラストレースを終えた。24日、横浜市内で行われた日体大選手権に出場。9組で1分50秒33の2着だった。日本選手権で6連覇を含む同種目歴代最多7度の優勝を誇る33歳。来季からはスズキで指導者となり、第2の陸上人生をスタートさせる。

「THE ANSWER 陸上PLUS|STORY」 日体大選手権
陸上男子800メートルの前日本記録保持者の川元奨(スズキ)が笑顔で現役ラストレースを終えた。24日、横浜市内で行われた日体大選手権に出場。9組で1分50秒33の2着だった。日本選手権で6連覇を含む同種目歴代最多7度の優勝を誇る33歳。来季からはスズキで指導者となり、第2の陸上人生をスタートさせる。
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その最後の舞台には、かつてしのぎを削ったライバルたちが集結した。川元は3レーンからスタート。6レーンには2012年ロンドン五輪代表の横田真人氏(現TWOLAPS TCコーチ)が現役時代の富士通のユニホームを着用して“現役復帰”。2レーンには自身と同じく前日本記録保持者の源裕貴(NTN)もいた。現役最後のレースは高め合ってきたライバルであり、最高の仲間たちが相手だった。
最初の1周は3番手につけ、最後まで力を出し尽くした。現役ラストランを終え、「最後は楽しく終わろうと。お涙頂戴ではなく、笑顔で走ろうと思っていました」。涙はない。最後まで笑顔だった。
フィニッシュすると、横田氏ら切磋琢磨してきた仲間、ライバルたちが集まってきた。後輩からは記念Tシャツや、お菓子がたくさん詰まった「宝箱」が贈られた。その後、胴上げされた。
長野・北佐久農高(現佐久平総合技術高)から日大に進学。大学4年だった2014年5月には、1分45秒75の日本新記録を樹立した。日本人として初めて1分46秒の壁を突破する快挙だった。2021年に源が自身に並ぶ記録をマークし、2024年に落合晃(駒大)に更新されるまで10年間、日本記録として残り続けた。
2016年にはリオデジャネイロ五輪に出場した。日本選手権では2013年から18年まで6連覇を達成。故障に苦しむ時期も経験したが、2023年の日本選手権では1分46秒18の大会新記録で5年ぶり7度目の優勝を果たした。「最後まで諦めずに走ってこられたのは誇りに思います」と胸を張った。
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