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陸上界で突然のオファーに「なんで私?」 異色タッグ結成の秘話…女子マラソンレジェンドが400m日本一に打診

9月の名古屋・アジア大会陸上競技に、異色の師弟コンビで挑んだ選手がいた。リレー2種目に出場した寺本葵(アットホーム)は女子マラソンのレジェンド・千葉真子さんの指導を受ける。短距離と長距離。専門種目も歩んできた道も異なる2人を結びつけたのは、千葉さんからの突然のオファーだった。「なんで私なんだろう」。寺本自身も驚いた異例の申し出。その背景には、千葉さんが見いだした可能性があった。異色タッグはいかにして生まれたのか。(前後編の前編、取材・文=寺田 辰朗)

名古屋アジア大会でリレー2種目に出場した寺本葵(右端)【写真:ロイター】
名古屋アジア大会でリレー2種目に出場した寺本葵(右端)【写真:ロイター】

「THE ANSWER 陸上PLUS|INSIGHT」 400m寺本葵×マラソン千葉真子の二人三脚【前編】

 9月の名古屋・アジア大会陸上競技に、異色の師弟コンビで挑んだ選手がいた。リレー2種目に出場した寺本葵(アットホーム)は女子マラソンのレジェンド・千葉真子さんの指導を受ける。短距離と長距離。専門種目も歩んできた道も異なる2人を結びつけたのは、千葉さんからの突然のオファーだった。「なんで私なんだろう」。寺本自身も驚いた異例の申し出。その背景には、千葉さんが見いだした可能性があった。異色タッグはいかにして生まれたのか。(前後編の前編、取材・文=寺田 辰朗)

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 寺本葵がアジア大会の4×400mリレー2種目で、代表デビューを果たした。2日目の男女混合4×400mリレー予選は2走として、自己最速に近いラップで回り日本チームの決勝進出に貢献した。最終日の女子4×400mリレーは1走をつとめて4位、12年ぶりのメダルに迫った。

 寺本は昨年の日本選手権女子400mに、53秒14の学生歴代4位記録で優勝した選手。前年までの自己記録を3秒以上更新し、この種目の常識を覆した。

 その寺本をスタンドから熱い視線で見守る人物がいた。女子マラソンのレジェンドの1人、千葉真子さんである。寺本は天理大を卒業した今年の4月から千葉さんの指導を受け始めている。強化スタイルの多様性が進む陸上界だが、元マラソン選手が短距離の代表選手を指導した例は聞いたことがない。

 千葉さんは京都の立命館宇治高から旭化成に入社して2年目の1996年に、アトランタ五輪10000mで5位に入賞した。高校から陸上競技を始め僅か4年4か月で世界トップレベルに成長し、“天才”という評価もされていたランナーだった。その千葉さんが寺本のことを“天才”と感じている。「天才×天才」(千葉さん)の二人三脚を紹介する。

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