“末続”しながら“為末”する17歳 専門外200mで高校歴代2位・後藤大樹、描く異次元の未来像「その先が分からないのがいい」
為末大の存在は「道しるべに」
「200メートルは好き。ヨンパー(400メートル障害)は嫌いです」。そう冗談めかして笑い、こうも言った。
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「高校の間は絞るつもりはないです。将来、何の種目をやるかは全然決めていないです。200メートル単体でやる選択肢もあるし、ヨンパーに絞る選択肢もあるし、400メートルの線もある。その先が分からないのが、自分にとってはいいことなのかなと思います」
高校時代は、自分の中に眠る「引き出し」を増やし、磨く時間だ。可能性を広げながら、まだ誰も見たことのないスケールの選手像を描いていく。
200メートルでは、目標は高校記録で終わらない。将来的に見据えるのは、末続慎吾が2003年に樹立した20秒03の日本記録。日本人が23年間破れていない大記録だ。
「200メートルではそこを目標に。パーツを磨くという意味でも目指していきたい」
400メートル障害では、すでに2001年に為末大が樹立した日本記録47秒89まで0秒04に迫る。その為末が高校時代の1996年に残した49秒09は長い間、誰にも破られず「不滅」とも言われた。それを後藤は今年6月の日本選手権決勝で48秒09を出し、ちょうど1秒も塗り替えた。さらに愛知・名古屋アジア大会では47秒93まで伸ばし、更新幅を1秒16に広げた。
後藤にとって、為末の偉大な足跡は、自らの可能性を信じる材料になっている。「為末さんは20年以上前に47秒台で走っている。それは(今後、自分が記録を伸ばせる)自信になるし、道しるべになるのかなと思います」と言った。
200メートルの末続、400メートル障害の為末。ともに個人種目で世界選手権の銅メダルを獲得した日本陸上界のレジェンドだ。今なお破られずに残る2人の日本記録。その壁を突破すれば、より世界のメダルに続く道が見えてくる。
リュックには滋賀・彦根市のゆるキャラ「ひこにゃん」が付いている17歳。その現在地からは、まだいくつもの未来が伸びている。
(THE ANSWER編集部・上田 悠太 / Yuta Ueda)
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