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ライバルより成長が遅い中高生へ 27歳で開花した仲川輝人の「僕が腐らなかった」理由

サッカーJ1・横浜Fマリノスの日本代表FW仲川輝人が「THE ANSWER」のインタビューに応じ、「遅咲きのキャリア論」について持論を語った。昨季、27歳にして15ゴールでJリーグ得点王、MVPとともに日本代表初選出。大学時代の大怪我、2度のレンタル移籍など挫折を味わいながら、なぜ20代後半にして開眼することができたのか。自身の考えとともに、かつての自分のように“まだ埋もれている”中高生へ、「遅咲きでも才能を花開かせる方法」の体験談を語った。

仲川輝人が語る「遅咲きでも才能を開かせる方法」とは【写真:松橋晶子】
仲川輝人が語る「遅咲きでも才能を開かせる方法」とは【写真:松橋晶子】

27歳で得点王&MVP、横浜F・マリノスFWの「遅咲きでも才能を開かせる方法」

 サッカーJ1・横浜Fマリノスの日本代表FW仲川輝人が「THE ANSWER」のインタビューに応じ、「遅咲きのキャリア論」について持論を語った。昨季、27歳にして15ゴールでJリーグ得点王、MVPとともに日本代表初選出。大学時代の大怪我、2度のレンタル移籍など挫折を味わいながら、なぜ20代後半にして開眼することができたのか。自身の考えとともに、かつての自分のように“まだ埋もれている”中高生へ、「遅咲きでも才能を花開かせる方法」の体験談を語った。

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 仲川輝人のプロフィールには、よくこんな一文が載っている。

「2019年に27歳でJリーグ得点王、MVP、日本代表初選出」

 文字にしてしまえば、たった1行の情報でも、それまでの歩みを辿ると唯一無二の深みがある。自らを「完全に遅咲き」と評するストライカー。161センチという小さな体に秘めた才能は20代後半に差し掛かり、なぜ花開いたのか。

 サッカー人生は、生まれ故郷の川崎で幕を開けた。地元の川崎フロンターレのジュニアユースからユースに昇格。トップチーム入りを逃したものの、進学した専大では3年時に関東1部リーグ得点王に輝き、「大学No.1ストライカー」と呼ばれるようになった。しかし、プロ入りを目前に控えた4年生の10月に右膝前十字靭帯断裂などの大怪我を負った。

 そのまま入団した横浜F・マリノスも1年目はリハビリに費やし、2年目も出番に恵まれず。2、3年目ともにシーズン途中でレンタル移籍を経験し、4年目に再復帰すると、5年目となる昨季に大ブレークした。

 過ごした時間は、栄光より挫折の方が長い人生。競争の激しいJクラブのユースと大学、生き馬の目を抜くプロの世界、転げ落ちていってもおかしくないタイミングはいくらでもあった。それなのに、である。

 27歳という年齢で開眼した理由について「ハマのGT-R」と呼ばれるFWは、超攻撃サッカーで特長がハマった横浜FMのアンジェ・ポステコグルー監督との出会いとともにもう一つ、「マインドが180度変わった」という経験を挙げた。

「中学生の時だったかな。(川崎の)ジュニアユースのフィジカルコーチに『もう、お前は身長伸びない』ってはっきり言われたんです。当時から小さかったけど、少し期待していた部分はあった。なんとか167センチくらいになってくれないかな、と。でも、バシッと初めてはっきり言われたので、大きい選手に当たり負けない体を作って勝負できる選手になっていこうと決めました」

 原点となったのは、中学時代の経験。体の小さい自分は「速さ」を「強さ」に変えるしかなかった。選択肢が限られる分、生き抜く術がシンプルになった。描く選手像に迷いはない。たった一つの武器を信じ続けたことが、飛躍のベースにある。

 ただ、川崎ユースに上がった高校時代は「日本代表入り」を夢見ていたが、目標だったトップチーム昇格はならず。大学時代は大怪我、プロ入り後も2度のレンタル経験と、遠回りの道のり。青のユニホームをまとう夢との距離は、常にあった。

 それでも、決して腐ることはなかった理由について「自分はホント、ネガティブにならず、すべてをポジティブに捉えるようにしているので、そこは大きかったかな」と振り返る。

「怪我した時も一日でも早く復帰できるように練習に励んだし、マリノスで試合に出られなかった時もレンタルに出て、いつかではなく、すぐに結果を出して、怪我をしているのにオファーをくれたマリノスに恩返しをしたいと、心の中にとどめて。その恩返しを探し続けながら、サッカー選手として人間として成長していこうと考えながら過ごしていた。そんな、ここ3、4年ですね」

「誰かのために」を思い、自分の武器と自分の夢を信じる。まだ埋もれていた時代、仲川を支えていたのは、この構図だった。

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