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元サッカー五輪代表監督が語る「勝つためのチーム論」 指導者が捨てるべき考え方とは

チーム力を上げる指導者のマネジメントとは…

 また、ゲームの内容においても個々の役わりの重要性について触れ「いいサッカーをすることより、相手のよさを消しつつ、各自のいいところを出すサッカーをすれば勝てる」とアドバイス。2010年南アフリカワールドカップで、日本が1-0で勝利したカメルーン戦を例に出し、「長友(佑都)とエトーの対決が良い例。長友が自分の力を最大限発揮し、相手のエースをつぶす、という役割を全うしたことで勝利を掴んだ」と振り返った。

 講演後のインタビューでは、チーム力を上げる指導者のマネジメントについても言及。

「選手が力を出し切って負けるのは仕方ないが、能力を出しきれずに敗れるのはもったいない。試合前に選手たちのストレスとプレッシャーをどうやってとり除き、前向きな意識に持っていけるか。そして、試合で持っている力を出し切れるように導いていけるかを引き出すのも監督の手腕です」

 スター選手やスタメンばかりが注目されることは往々にしてあり、ともするとチーム内に精神的なひずみが生まれる。だからこそ、“与えられた役目”ではなく、選手自らがチームでの役割を見つけ、試合に臨むことが重要であり、チームの一員である自覚や戦うモチベーションを促すことが勝利につながるのだろう。

【了】

長島恭子●文 text by Kyoko Nagashima

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長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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