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新しい形の「3.11」― 現役テニス選手と福島の子供たち、“遠隔指導”で生まれた絆

ナショナルトレーニングセンターで震災を経験「あの恐怖は忘れません」

 7年前の震災当日、都内のナショナルトレーニングセンターにいた。ナショナルチームの一員だった綿貫は手首を痛め、MRI検査を受ける直前だった。

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「数百人と一緒に目の前のサッカー場に避難しましたが、建物も照明も大きく揺れていました。あの恐怖は忘れません」

 交通機関が麻痺し、綿貫もトレーニングセンターの会議室で一夜を過ごした。宮城出身のチームメートの実家が津波で流されるというテレビ映像も隣で目撃した。17歳だった綿貫の心にも傷を残した。この経験が家族とともに埼玉県内で東日本大震災のチャリティイベントを開催し、100万円とテニスラケットなどを被災地に寄付する原動力となったという。

「大人になってもテニスと関わる仕事がしたいと話している生徒もいました。被災地の子供たちの夢を応援したい。僕もその一心です」

 1年間の成果発表イベントを見守った綿貫は、生徒たちから写真入りの寄せ書きを手渡しされた。「こんなにしてもらえるなんて……涙が出そうです」。被災地と離れていても、つながっていられる。遠隔指導を通じて、生まれた絆。子供達からの感謝のメッセージに綿貫は、目を赤く染めていた。

(THE ANSWER編集部)

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