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錦織のグランドスラム制覇は「遠くない」 専門家がマレー戦から見出した光明とは

男子テニスの世界ランキング9位・錦織圭(日清食品)は、全仏オープン準々決勝で同1位アンディ・マレー(英国)と対戦。第1セットに圧倒的な攻撃を展開して6-2と先取しながら、その後は1-6、6-7、1-6と3セット連続で落とし、逆転負けを喫した。

0-7で落とした第3セットのタイブレークで「現在の『差』が見えてしまった」

 男子テニスの世界ランキング9位・錦織圭(日清食品)は、全仏オープン準々決勝で同1位アンディ・マレー(英国)と対戦。第1セットに圧倒的な攻撃を展開して6-2と先取しながら、その後は1-6、6-7、1-6と3セット連続で落とし、逆転負けを喫した。

 昨年9月の全米オープン準々決勝では、マレーを相手にフルセットにもつれ込む死闘の末に勝利。続く11月のATPワールドツアー・ファイナルも敗れたとはいえ、大会史上最長となる激闘を演じていた。

 直近2試合の健闘で錦織は世界NO1との差を縮めていたかに思われた矢先、突き付けられた敗戦が意味するものは――。世界1位との差は逆に開き、悲願のグランドスラム初優勝も遠ざかってしまったのだろうか。

「昨年の全米オープンはスコアや勝敗を差し引いても、錦織選手がラリーでプレッシャーをかけ続けていました。ツアーファイナルは拮抗した名勝負でしたが、逆にマレー選手に要所要所で抑えられていた印象があります。そして今回、錦織選手の立ち上がりは良かったものの、0-7で落とした第3セットのタイブレークで現在の『差』が見えてしまったのかもしれません」

 こう分析するのは、プロテニス選手の綿貫敬介だ。

第1セットは、攻撃が冴え渡った錦織に対し、マレーは強風の影響でトスが定まらず、タイム・バイオレーション(遅延行為)で警告を受けるなど、苦しんでいた。しかし、デュースの末にサービスエースで錦織のブレークを阻むと、ショットの精度が高まり、一気に逆襲モードのスイッチが入った。

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