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日本人指揮官が率いたタイの躍進ぶりに中国メディア羨望 石井監督は「穏やかな気質を加えた」

日本代表も出場しているサッカーのアジアカップは30日に決勝トーナメント1回戦が行われ、F組2位のタイはB組2位のウズベキスタンに1-2で敗れ、8強進出はならなかった。それでも、就任からわずか2か月半でチームの躍進を後押しした石井正忠監督の手腕は、今大会グループリーグ(GL)で無得点敗退を喫した中国でも羨望の的。中国メディアは石井監督のチームづくりの上手さを称賛しつつ、“もう一人の日本人指導者”の存在の大きさも指摘している。

タイ代表【写真:ロイター】
タイ代表【写真:ロイター】

アジアカップ決勝トーナメント1回戦で惜しくも敗退したタイ

 日本代表も出場しているサッカーのアジアカップは30日に決勝トーナメント1回戦が行われ、F組2位のタイはB組2位のウズベキスタンに1-2で敗れ、8強進出はならなかった。それでも、就任からわずか2か月半でチームの躍進を後押しした石井正忠監督の手腕は、今大会グループリーグ(GL)で無得点敗退を喫した中国でも羨望の的。中国メディアは石井監督のチームづくりの上手さを称賛しつつ、“もう一人の日本人指導者”の存在の大きさも指摘している。


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 今大会のタイはサウジアラビア、オマーン、キルギスと難敵揃いのGLを1勝2分けで2位突破。しかも3試合無失点と堅守を見せて16強入りを果たした。30日に行われた決勝トーナメント1回戦ではウズベキスタンに敗れたものの、先制されてから選手交代で一度は同点に追いつくなど、選手の頑張りとともに随所で石井監督の采配が光った。

 昨年11月にタイ代表監督に就任したばかりにもかかわらず、アジア最高峰の舞台で結果を残した石井監督。これには無得点でGL敗退となった中国メディアからも羨望の眼差しが向けられている。中国メディア「中国青年報」はアジアカップの日本国籍の監督にスポットを当てる記事を掲載。タイ代表は昨年11月のW杯アジア2次予選で中国に1-2で逆転負け。当時指揮を執っていたブラジル人のアレシャンドレ・ポルキン監督を解任したとあり、中国としては比較しやすいチームだ。

 記事内では、アジアカップでタイが見せた最大の変化は「中心的なフォワードの2人が負傷で出場していなかったことではなく、チームの『主人』が48歳のブラジル人ポルキンから56歳の日本人、石井正忠に交代したことだ」と紹介。「野心満々のタイは落ち着きのなさが大幅に抑えられ、チームの成長の過程に必須の落ち着いて穏やかな気質が加わった」と監督交代によってもたらされた雰囲気の変化に触れている。

 記事では「ポルキン退任の導火線となったのは、まさにチームが後半に無謀に猪突猛進する戦術的選択で、中国代表に逆転の可能性を与えたことだった」と前任者が“前がかり”なチームをつくっていたことも指摘。さらに「石井正忠は力のなかったチームを一気呵成に立派なチームに変えるわけではない」とも記し、タイ代表の強化のうえで欠かせない別の日本人の名前も紹介した。

「石井正忠はタイ代表チームに瞬く間に溶け込んだが、これはポルキンの前任者だった西野朗がタイのサッカーに日本サッカーの理念を植え付けたためでもあった。西野朗がタイ代表チームを率いていた時、チームの成績は振るわなかったが、その失敗の過程において貴重な経験が積み重ねられ、ここ数年、それがタイ代表チームの戦闘力の向上を後押ししていた」

 2019年7月から約2年間、タイ代表を指揮した西野氏。2022年カタールW杯を目指すアジア2次予選で敗退して解任されたが、今回の石井監督が残した結果と合わせ、日本サッカーの“哲学”がタイに植え付けられたと同メディアは見ている。

(THE ANSWER編集部)


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