クルーザーとヘビー級の間に新階級、ヘビー級の価値を下げるのか？

　世界ボクシング評議会（WBC）は新階級を設立したことを発表した。クルーザー級とヘビー級の間に新たに設けられる階級名は「ブリッジャー級」。7月に妹をジャーマンシェパードから守った6歳の米国人の少年ブリッジャー・ウォーカー君に由来したもの。異例の新階級設立となったが、米記者は猛反発している。その理由とは――？

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　ブリッジャー級はクルーザー級（200ポンド＝90.72キロ以下）とヘビー級の間に新たに設立されたもので、224ポンド（101.6キロ以下）がリミットとなる。これにより、従来のヘビー級が2分されるような形になるが、米記者からは反発の声が上がっている。

　米スポーツ専門局「ESPN」のダン・ラファエル記者は怒りの連続ツイート。「ヘビー級の歴史が崩壊する。ルイス対ホリフィールド、フューリー対ワイルダー、アリ対フォアマン、その他多くのタイトル戦があったこの場所にブリッジャー級とかいう馬鹿なものが入るのか。このクソみたいなやつにただただノーと言うさ」と辛らつに指摘している。

　これまでヘビー級マッチとして行われていたものが、新階級の出現によりビッグマッチが実現しない可能性が出てくる。現役のヘビー級強豪を例に出すと、WBC王者のタイソン・フューリー（英国）が124キロ、3団体統一王者のアンソニー・ジョシュア（英国）が108キロ、前WBC王者デオンテイ・ワイルダー（米国）が105キロ（体重はいずれも直近の試合でのもの）。