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ラグビー日本代表「W杯メンバー33人」大予想 ポジション別“勢力図”から考察するベスト布陣は?

「当確」と考えられる山中亮平だが…

【BKスリー】
[11]ブラインドWTB(ウイング)
ジョネ・ナイカブラ(BL東京)
シオサイア・フィフィタ(花園近鉄ライナーズ)
[14]オープンWTB
セミシ・マシレワ(花園L)
[15]FB(フルバック)
松島幸太朗(東京SG)
▲山中亮平(神戸S)

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 左右WTBは、多くの選手が十分なプレータイムを得ることなく、国内での代表戦を終えた。2019年大会からのメンバーを振り返ると、前回大会後に医師への挑戦に切り替えた福岡堅樹の穴を埋め切れていないというのが実情だろう。その不在のエリアを、変幻自在のステップでボールキープ力を高めるマシレワ、トップスピードなら福岡に迫るナイカブラという両フィジアンが埋める。

 だが、今季十分にプレー経験を与えられてきたこの2人でも、ボールをリサイクルするためのスキルや判断力は、W杯ベスト8のWTBと考えれば不十分だ。試合を重ねるごとにタックルの責任感、コンビネーションの精度アップと進化は認めるが、他のメンバーとの連係も含めたボールリサイクル能力の進化は、これからも時間との闘いが続く。

[15]に関しては、ここまでの起用、プレー時間を踏まえれば山中は「当確」と考えていい。左足のロングキックは、トニー・ブラウン・アシスタントコーチが目指すゲームプランにも欠かせない武器になる。キックを駆使したアンストラクチャーなラグビーで勝負するゲームには、山中のキックとフィールディングが大きな武器になる。

 その一方で、取材を続ける中で今季の強化合宿、代表戦を積み重ねる中で、コーチ陣が山中の評価を大きく下げているという情報も聞く。これが誤った情報か、評価を下げても選考に影響するほどのものでなければ、山中につけた「▲」は「取り越し苦労」ということになるのだが、果たして最終判断はどうだろうか。BKスリーも人数は少ないが、SO小倉(FB)、CTB長田、ライリー(WTB)らがカバー要員になりそうだ。

 いずれにせよ、ジョセフHCはすでにメンバーを決めているはずだし、すでに選手にも伝えられていると考えていいだろう。ここまでにピックアップした選手は、「▲」以外の選手で大会登録人数の33人になる。FW、BKのバランスは20対13とややFWが多い編成だ。バランスを考えると、BKが増える可能性もあるだろう。

「▲」マークの5人が33人に食い込むには、そのポジションでの増枠が必要な理由や、33人に入る選手が評価を大幅に下げるなどのファクターがなければ難しいが、入れ替わりがあれば「△」の選手が落選という可能性もある。代表首脳陣はもちろん、このようなアプローチ方法で選手を選ばないのは間違いないが、FWが手薄だと考えれば下川、マキシらにチャンスが訪れ、BKが薄いと判断すれば中野も有力候補に浮上する。

(吉田 宏 / Hiroshi Yoshida)

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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