「THE ANSWER的　オリンピックのミカタ」#10　連載「氷の絵師たちのエール」第1回

「THE ANSWER」は北京五輪期間中、選手や関係者の知られざるストーリー、競技の専門家解説や意外と知らない知識を紹介し、五輪を新たな“見方”で楽しむ「THE ANSWER的　オリンピックのミカタ」を連日掲載。注目競技の一つ、フィギュアスケートは「フィギュアを好きな人はもっと好きに、フィギュアを知らない人は初めて好きになる17日間」をコンセプトに総力特集し、競技の“今”を伝え、競技の“これから”につなげる。

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　フィギュアスケート界には競技への愛情を絵に込め、選手を後押しするファンが数多くいる。連載「氷の絵師たちのエール」では、そんなファンたちが描いた作品とともに、今大会に出場するスケーターへの想いを紹介し、フィギュア熱を広げていく。第1回は羽生結弦を描いた「R-CAT」さん。

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　五輪3連覇という偉業に挑む羽生。4日の開会式を控え、戦いの時は刻一刻と迫っている。

　初めて五輪に出場したのは2014年のソチ五輪。19歳にして金メダルを獲得し、以降はハビエル・フェルナンデス（スペイン）、ネイサン・チェン（米国）ら名選手とともにフィギュア界を牽引。平昌五輪で連覇を達成し、国民栄誉賞も受賞した。今大会は男子シングルで94年ぶりの五輪3連覇という快挙に挑戦。競技は4日の団体戦から始まり、個人戦の男子ショートプログラム（SP）は8日、フリーは10日に行われる。

　そんな唯一無二の王者を描き、エールを送るのが「R-CAT」さん。大病を患い、治療中に「羽生選手の試合に挑む姿を見て、このアスリートを見続けたい、応援するための元気を取り戻したいと心から願いました」と“出会い”を振り返る。

　描いたのは、過去にエキシビションで披露した名プログラム「春よ来い」。「コロナ禍で長く厳しい冬の次には、きっと穏やかな優しい春が来ると信じて願いを込めて描きました」。羽生らしい世界観の表現にこだわった。「羽生選手の優しい雰囲気と春の喜びを色合いで表現しました」と語る。

　3年前、イラストを始めたのも「羽生選手を描きたい」という想いから。フィギュアスケートの応援以外は仕事と治療のみの生活を送るが、五輪連覇してなお、4回転アクセルなど、挑戦をやめることのない羽生が力を与えてくれている。

「私に生きる力を、希望をありがとうございます。貴方の望むことが全て叶いますように。ずっとずっと応援させていただきます」。いよいよ迎える決戦。北京のリンクから羽生が放つ光は日本に届き、「優しい春」の到来を待つファンを照らしてくれるはずだ。

【私がフィギュアスケートを愛する理由】

「羽生結弦選手が全てをかけている競技だからです」（R-CATさん）

　※「THE ANSWER」では北京五輪期間中、取材に協力いただいた皆さんに「私がフィギュアスケートを愛する理由」を聞き、発信しています。