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右肘剥離骨折も「1投にかけた」痛みに耐え…十種競技金メダル、激闘後は「右手でビールを」勝利の美酒へ――丸山優真

愛知・名古屋アジア大会の陸上男子十種競技で、日本記録保持者の丸山優真(住友電工)が8123点をマークし、金メダルを獲得した。27日までの2日間を戦い抜き、アジアの頂点に立った。

男子十種競技で優勝した丸山優真【写真:奥井隆史】
男子十種競技で優勝した丸山優真【写真:奥井隆史】

「THE ANSWER 陸上PLUS|NEWS」 愛知・名古屋アジア大会

 愛知・名古屋アジア大会の陸上男子十種競技で、日本記録保持者の丸山優真(住友電工)が8123点をマークし、金メダルを獲得した。27日までの2日間を戦い抜き、アジアの頂点に立った。

 降り注ぐ強い雨が心地よかった。最終種目の1500メートル。パロマ瑞穂スタジアムの大声援を浴びながら、最後の力を振り絞った。

 2番手でゴールし、優勝を決めた。「やっぱりアジアでは負けたくない、負けてはいけないって思っている。しっかり勝ち切れたのはよかった。日本の十種競技はアジアでは強いぞっていうのを見せられたかと思います」と振り返った。銅メダルだった前回2023年大会から躍進した。

 万全ではなかった。約3週間前に右肘を剥離骨折。痛みを抱えたままの戦いだった。やり投げでは1投目に47メートル29を記録すると、残りの試技はスキップした。「とりあえず1投にかけようと思って投げました。怖かったんですけど、完全に切れたような感じはしなかったので」。その時々の状態と向き合いながら、着実にスコアを積み重ねた。

 視線は世界へ向く。「日本、アジアだけじゃなくて、次は世界にフォーカスを当てていかなきゃいけない。アジアでは必ず勝つってことは達成できたかなと思います」と力を込めた。

 十種競技の王者は「キング・オブ・アスリート」と呼ばれる。痛みに耐え抜き、アジア王者の称号をつかんだ。これからシーズンオフに入る。「(肘の)治療ですね。これ切れちゃっていたら、手術だなと思ってたので、それだけは避けたかった。多分、大丈夫。曲げ伸ばしもできるので」と安堵した。

 そして最後は笑った。「もう、しっかり右手でビールを飲もうかな。いいですよね?」。激闘を終えた右腕でジョッキをつかんだ。痛みも心地いい。勝利の美酒が待っていた。

(取材=寺田 辰朗 / 構成=THE ANSWER編集部)



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