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CS逃したバスケ三河、40歳ベテランが涙したワケ “常勝”復活へ、来季も試される育成力

若手の成長を来季の勝利へつなげられるか

 三河の“育成力”は、代表選手を数多く輩出していることからも多くの人が認めるところだろう。

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 鈴木貴美一ヘッドコーチ(HC)も「金丸選手や川村選手といったベテランのスター選手が抜けて、今年はダメだろうと予想されていたが、若い選手が本当に一所懸命頑張って成長してくれて、チャンピオンシップ争いができる昨年と同じくらいのレベルまで来てくれた。次につながるなと思います」と、選手の成長という点においては一定の満足感を示した。

 しかし、Bリーグになって以降、選手の移籍が活発になり、若い選手にチャンスを与えて育て、数年かけて優勝できるチームを作り上げるというサイクルが難しくなってきている。事実、三河はここ数年、毎年のように選手が大きく入れ替わり、苦戦を強いられている。鈴木HCの言う「次につながる」ためには、チーム編成を含めて、どれだけ継続性を持って来季を迎えられるかにかかっている。

 川崎戦後、選手は口々にチームプレーの大切さについて強調した。

「今日対戦した川崎さんもあれだけのタレントがいながらも、チームとして賢くプレーする。そういうところがバスケットでは大事だと思います。今日できたということを忘れちゃいけないし、ここをスタンダードにして、より上を目指していかないと上位に食い込むことができない」(柏木)

「勝ちたい気持ちが強いと、どうしても個に走ってしまう。その中でもしっかりとチームオフェンスをするところが課題なのかなと思います。今日、強豪の川崎さんとこういう(一時は逆転する)試合展開ができたことは、自分たちもやれるという確信につながった」(長野)

「(川崎は)あれだけ個人が上手いのにチームプレーに徹している。スピードと高さの両方でミスマッチができたら、確実にそこを突いてくる。そういうチームを目指さないといけないし、今季経験したことを来季にしっかりとつなげていきたい」(西田)

 今季の経験をベースに、来季こそは「若い選手が成長しながら、チームで勝つ」三河が見たい。

(山田 智子 / Tomoko Yamada)


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山田 智子

愛知県名古屋市生まれ。公益財団法人日本サッカー協会に勤務し、2011 FIFA女子ワールドカップにも帯同。その後、フリーランスのスポーツライターに転身し、東海地方を中心に、サッカー、バスケットボール、フィギュアスケートなどを題材にしたインタビュー記事の執筆を行う。

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