[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

万年ドラフト候補の叫び「選手としたらたまらない」 指名漏れを減らしたい…選んだ別の道、韓国で感じた可能性――薗雄斗

2軍の韓国シリーズに登板した薗【写真:羽鳥慶太】
2軍の韓国シリーズに登板した薗【写真:羽鳥慶太】

「NPBに行けなくても…」韓国へ渡り痛感、指名漏れ選手が秘める可能性

 元々海外でのプレーに興味はあった。昨年の指名漏れ後は、韓国プロ野球に今年から生まれた「アジア枠」でのプレーを目指していたこともある。「コーチの契約をするときに、『海外に行けるチャンスがあれば行かせてほしい』と話していたのが幸いでした」。薗の周りではここ数年、日本人の海外プロリーグへの興味が明らかに増しているという。

 昨年の群馬のチームメートから、4人が台湾やカナダなど海外のリーグへ旅立った。蔚山でも同僚となり、今季韓国2軍で奪三振王に輝いた長大聖投手もそのひとりだ。日本の独立リーグは、海外から見れば十分に使える選手がいるというレベルにある。

 日本の独立リーグでは、NPB出身者が監督、コーチを務めることが大半だ。その目から見ても、NPBに行けるか行けないか、ギリギリの選手が野球をやめるのを見るのはもったいなく映る。群馬のミーティングでも「お前たちはNPBに行けなかったかもしれないけど、世界に出れば野球でお金を稼ぐ道はあるよ。道は日本だけじゃないよ」という話が出るようになっているという。

 日本野球の評価が上がったのは、米大リーグで活躍する選手が増えたり、WBCなど国際大会での好成績が一番にある。ただ薗は「日本人、やっぱりいいよねと評価してもらえるように」と考え、韓国で腕を振ることにした。7月末に蔚山への移籍が発表され合流。今夏の韓国は「高温による試合中止」が頻発するという過酷な状況だったが、12試合に投げ1勝1敗1セーブ、防御率1.23。チームのリーグ優勝に貢献した。

「独立リーガーは正直、金銭的にも苦しいです。そこでこのようなチャンスが回ってくることが増えたのは本当にありがたいですよ」

 韓国に渡ったことで、海外のスカウトと接する機会も増えた。「連絡先を交換して、今度は『日本にいい選手がいたら教えて』となるので」と、世界は確実に広がっている。

「野球を25、26歳でやめて一般就職しても続かないという状況は、実際にあるんです。そういう中で日本人の評価を上げて、海外で野球を続ける選手も増えていくといいんですが」。指名漏れを減らしたい、可能性を広げたい。そのために“窓”になろうとする薗の歩みは、着実に前進している。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)

1 2
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
ABEMA
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集