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イ・ボミが覆した日本メディアの報道態勢 「嫌いな人はいない」人間性が外国人の地位を変えた

「選手が上」という目線はない、ファン対応は「人と人が会うこと」

 それでも、記者を遠ざけることはなかった。突如低迷した2017年。ボギー直後は、悪運を捨てるためにボールを替えた。古いボールはその場でギャラリーにあげる。“自分にも”と冗談で受け皿のジェスチャーを取った馴染みの記者が目に入ると、笑いながらボギーボールをプレゼントした。しかも、サインまで入れて。

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 2年連続賞金女王として毎日取材がある。「成績がいい時は楽しかったけど、悪い時に『なんで悪いですか?』って理由を聞かれるのは本当にしんどかった。私もわからない。けど、その中でも何が悪いか返事をしないとダメだから」。どれだけ不振に陥っても、断ることはなかった。

 ある担当記者が別の競技に異動する噂を聞くと、自ら挨拶へ。しかも相手の腕を掴み、甘えるように「替わるの……?」と。性別を問わず、心を掴まれないわけがない。ふざけながらも、その場で惜別のホールインワンを約束。翌日のラウンド中、パー3のティーグラウンド脇にいたその記者へ「次、ホールインワンね!」と狙った。冗談だったはずなのに……。

 選手が上、ファンや記者は下という目線はなく、誰もが平等。目の前の一人ひとりを“その他大勢”として扱わない。その姿勢はファンサービスの捉え方に表れていた。

「コースにいる皆さんをファンと思わない。(ファン対応は)人と人が会うことだと思っています。私の印象がどうなるかというより、その場で『楽しかった』って思ってもらいたい。私のために、周りの人が私を楽しくしてくれたので、私もそれをしたかった」

 2010年の日本ツアー予選会。翌年の出場権を獲得し、日本で初めて取材に応じた。そばにいた広報事務局の担当者は「あの時から人への接し方が変わらない。誰に対しても同じで、今日までずっとあのままでした」と明かす。13年間で生涯賞金8億6000万円を稼いでも同じだったという。

「誰しも活躍して上に行けば、少しは人間性にも変化が出てきてしまうもの。ボミにはそれが一切ない。『嫌いな人はいない』と言われるのはそういうところだと思います。外国人でこれだけ記事になった人はいません。

 顔を合わせれば必ず挨拶してくれるし、日本語を覚えるのも早かった。未だに通訳がいないと喋れない人もいますが、ボミはあっという間。その後にキム・ハヌルやアン・シネが取り上げられたのは、ボミがいたからというのもあると思います」

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