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日本男子フィギュアはなぜ強い? アジア人の体格は4回転に有利、採点方式変更も後押し

「THE ANSWER」は北京五輪期間中、選手や関係者の知られざるストーリー、競技の専門家解説や意外と知らない知識を紹介し、五輪を新たな“見方”で楽しむ「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」を連日掲載。注目競技の一つ、フィギュアスケートは「フィギュアを好きな人はもっと好きに、フィギュアを知らない人は初めて好きになる17日間」をコンセプトに総力特集し、競技の“今”を伝え、競技の“これから”につなげる。

男子シングルSP、自己ベストを更新する108.12点をマークした鍵山優真【写真:AP】
男子シングルSP、自己ベストを更新する108.12点をマークした鍵山優真【写真:AP】

「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」#42 4回転時代と日本男子勢の強さを分析

「THE ANSWER」は北京五輪期間中、選手や関係者の知られざるストーリー、競技の専門家解説や意外と知らない知識を紹介し、五輪を新たな“見方”で楽しむ「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」を連日掲載。注目競技の一つ、フィギュアスケートは「フィギュアを好きな人はもっと好きに、フィギュアを知らない人は初めて好きになる17日間」をコンセプトに総力特集し、競技の“今”を伝え、競技の“これから”につなげる。

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 北京五輪のフィギュアスケート男子の日本勢は、団体戦の男子フリーで鍵山優真が1位、男子ショートプログラム(SP)で宇野昌磨が2位となり、銅メダル獲得へ大きな役割を果たした。そして迎えた男子シングルのSPでは鍵山が自己ベストを更新する108.12点で、ネイサン・チェン(米国)が出した世界新の113.97点に次ぐ2位、宇野も自己ベストを上回る105.90点で3位と好発進。3連覇を狙う羽生結弦は冒頭の4回転サルコーが1回転になるミスがあり、95.15点で8位スタートとなった。五輪王者が出遅れたことで波乱含みの展開となったが、日本勢3人が上位につけたことで改めて示した充実ぶり。その強さの要因は、いったいどこにあるのか。(文=野口 美惠)

 ◇ ◇ ◇

 日本人、特に男子の強さの一つとして挙げられるのは、アジア人の体格だ。現在のルールでは、男子は4回転を複数本入れることが必須。そして空中での姿勢を維持するには、物理的に「背が低く、身体が細い」ことが有利になる。

 背が高い選手の場合、空中での回転軸がわずかでも斜めになると、上下でのブレが大きくなり、4回転もの高速回転をすると回転軸から外れやすくなる。また回転速度を速くするには体軸が細いほうが有利で、また体重が軽いほうが少ないパワーで高く跳べる。

 まだ男子が4回転を跳び始めた時代は、筋肉をつけてパワーとスピードで耐空時間をのばして4回転を跳んでいた。2002年ソルトレークシティ五輪で4回転ジャンプを武器にメダルを争った本田武史さんも、「昔はまず筋肉をつけて、身体を大きくして4回転を跳んでいました」という。金メダルのアレクセイ・ヤグディン(ロシア)も、銀メダルのエフゲニー・プルシェンコ(ロシア)も、脚は太く、胸板は厚く、大きな筋肉を付けていた。

 しかし時代は変わり、科学的トレーニングも発達すると、空中回転する競技は小柄で細い選手が主流になってきた。身体を大きくする筋肉はつけずに、体重は軽く、身体は細くキープしながら、効率良く回転する。

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野口 美惠

元毎日新聞記者のスポーツライター。冬季五輪は2010年バンクーバー大会から現地取材。自身のフィギュアスケート経験をもとに技術面を丁寧に描写した記事に定評がある。スポーツ専門誌などに幅広く寄稿。著書に『伊藤みどり トリプルアクセルの先へ』(主婦の友社)、『羽生結弦 王者のメソッド』(文藝春秋)など。

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