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日本男子フィギュアはなぜ強い? アジア人の体格は4回転に有利、採点方式変更も後押し

高い技術と個性を誇る日本男子、その顔ぶれは多彩

 この採点方式の下で最初に行われた五輪が、2006年トリノ五輪。そこで荒川静香は、アジア人初の金メダリストになった。選手村で、その金メダルを「次はダイチャンが」と首にかけてもらった高橋。4年後、その約束を果たし、バンクーバー五輪で日本男子初の五輪メダルを手にした。

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 高橋が口火を切った日本男子の栄光は、後輩たちに大きな影響を与えた。男子にスポットライトが当たらなかったフィギュアスケートは、むしろ今では男子の方が注目されるほどだ。しかも日本のファンは、勝敗だけでなく、選手一人ひとりの個性を楽しみにして、その成長に拍手を送る。

 高橋に憧れた宇野が育ち、高橋というエースに向かっていった羽生が2014年ソチ五輪でアジア人初の五輪王者に。彼らに憧れた鍵山が今また頭角を現した。さらに友野一希のような演技派、山本草太のようなスケーティングの美しい選手、田中刑事のような重厚感のあるスケーター、誰もが国際大会の表彰台に上がり、最強日本男子の布陣をなしている。

 高い技術と個性を誇る日本男子。4年に一度の輝きを手に入れられるか、2月10日の男子フリーに注目だ。

(野口 美惠 / Yoshie Noguchi)

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野口 美惠

元毎日新聞記者のスポーツライター。冬季五輪は2010年バンクーバー大会から現地取材。自身のフィギュアスケート経験をもとに技術面を丁寧に描写した記事に定評がある。スポーツ専門誌などに幅広く寄稿。著書に『伊藤みどり トリプルアクセルの先へ』(主婦の友社)、『羽生結弦 王者のメソッド』(文藝春秋)など。

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