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後輩・渋野日向子から届いた1通のLINE 23歳成澤祐美、6度目でプロテスト合格を掴むまで

渋野へ抱いていた悔しさは「尊敬」に変わったと語る成澤【写真:柳田通斉】
渋野へ抱いていた悔しさは「尊敬」に変わったと語る成澤【写真:柳田通斉】

渋野の快進撃に「すごっ」、自身は見えない未来に不安

 ここを境に両者に大きな差がついた。19年、渋野は5月にツアー初優勝、7月に2勝目を飾った。そして、8月に全英女子オープン優勝という快挙を成し遂げた。瞬間、成澤が抱いていた渋野への悔しさは「尊敬」に変わった。

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「もう、『すごっ』のひと言です。私は卒業してからも岡山に住み続けていますが、大変な騒ぎになりましたからね。渋野にも祝福のLINEを送りましたし、ちゃんと返信もありました」

 だが、自身はくすぶり続けた。19年度テストは2次予選不通過、20年に入ると、コロナ禍で予定されていたプロテストが延期に。成澤は不安にさいなまれた。

「いつテストがあるのかも分からないし、通る保証もない。落ち続けて、年齢も重ねていけば、いつかは諦めなければいけないと思ってもいました」

 そんな苦悩の中、同年3月に設立されたDSPE(ツアープロを目指す女子ゴルファーを支援する団体)の月例会に参加。試合開催が難しい状況下、同じ志を持つ選手たちと切磋琢磨し続けた。

 そして20年秋、成澤は予選会を勝ち抜いて出場した日本女子オープンで26位に入り、82万1250円を獲得した。第3Rで同組になったペ・ソンウ(韓国)からは「ショットのリズムがいい」と言われた。その喜びと自信を胸に練習を重ね、今春に延期開催された20年度テストで最終に進出。合格圏に8打差の59位だったが、「次こそは絶対に通る」と心に決め、翌日から練習拠点の久米CC(岡山・津山市)でクラブを握った。

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