「生理のCHECKリスト7項目」を紹介　心配な人はまず身近な人に打ち明けて

　最後に、もう少し詳細なチェックリストを紹介します。

　もし、リストにあてはまる症状が続いていて、心配な人は、家族や部活の顧問、保健室の先生などにまずは打ち明けて。婦人科で一度、受診するかどうかを相談しましょう。

【今の生理はふつう？　CHECKリスト】

□　①月経周期が24日以内
□　②月経周期が39日以上　
□　③生理が3か月以上ない
□　④生理が8日以上続く
□　⑤ナプキンが1時間もたない、レバー状の塊が出る　
□　⑥1～2日目でもナプキンにうっすらつく程度の経血量しかない
□　⑦生理中以外にも出血がある

＜CHECKリストの解説＞

①②月経周期
前回との差が6日以内なら問題ありません。ただし、以下のケースは要注意。
月経周期が24日以内→回数が多い場合は貧血に注意
月経周期が39日以上→生理不順の疑いあり（月経周期が安定していない初潮を迎えたばかりの方を除く）

③無月経
思春期は、ホルモン分泌が不安定で、子宮や卵巣の機能も未成熟。ですから、周期も不安定になります。初潮から2～3年は1、2か月空いてしまうこともありますが、月経が3か月以上ない場合は無月経が疑われます。

④⑤⑥生理期間と量
出血が続く期間は3～7日。期間が短くても経血量が正常なら心配いりませんが、以下の、ケースは要注意です。

☆経血量が多い
ナプキンが1時間ともたない、ドロッとしたレバー状の血の塊が出る、月経が8日以上続くという方は、経血量が多いと言えます。貧血症状が心配されますので、ふだんから鉄の多い食品を摂るよう心掛けて。
☆経血量が少ない
経血量は最初の1～2日が多めで3日以降は減ります。1～2日目でもナプキンにうっすらつく程度の方は、排卵が起こっていない疑いがあります。

⑦不正出血がある
生理期間以外の出血（不正出血）を放置するのはNG。心配のないものから深刻な病気が潜んでいるものまで原因はさまざまです。自己判断で済ませないことが、とても大切。

【答えてくれた人】須永美歌子教授

　日本体育大学教授、博士（医学）。日本オリンピック委員会強化スタッフ（医・科学スタッフ）、日本陸上競技連盟科学委員、日本体力医学会理事、日本トレーニング科学会会長。運動時生理反応の男女差や月経周期の影響を考慮し、女性のための効率的なコンディショニング法やトレーニングプログラムの開発を目指し研究に取り組む。大学・大学院で教鞭を執るほか、専門の運動生理学、トレーニング科学の見地から、女性トップアスリートやコーチを指導。著書に『女性アスリートの教科書』（主婦の友社）。プロジェクトリーダーを務める「日本体育大学 女性アスリート競技力向上プロジェクト」公式サイト　https://www.nittai.ac.jp/female_project/