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2人目の妊娠中に「怖くなりました」 一度は主婦になった馬淵優佳、訪れた現役復帰の転機

「THE ANSWER」は3月8日の「国際女性デー」に合わせ、女性アスリートの今とこれからを考える「THE ANSWER的 国際女性ウィーク」を今年も展開。「女性アスリートが自分らしく輝ける世界」をテーマに1日から8日までの1週間、8人のアスリートが登場し、8つの視点でスポーツ界の課題を掘り下げる。7日目は「女性アスリートと競技復帰」。2児を出産し、昨年12月に5年ぶりに現役復帰した水泳の飛込み・馬淵優佳が登場する。

「THE ANSWER的 国際女性ウィーク」の7日目は水泳の飛込み・馬淵優佳が登場【写真:松橋晶子】
「THE ANSWER的 国際女性ウィーク」の7日目は水泳の飛込み・馬淵優佳が登場【写真:松橋晶子】

「THE ANSWER的 国際女性ウィーク」7日目 テーマは「女性アスリートと競技復帰」

「THE ANSWER」は3月8日の「国際女性デー」に合わせ、女性アスリートの今とこれからを考える「THE ANSWER的 国際女性ウィーク」を今年も展開。「女性アスリートが自分らしく輝ける世界」をテーマに1日から8日までの1週間、8人のアスリートが登場し、8つの視点でスポーツ界の課題を掘り下げる。7日目は「女性アスリートと競技復帰」。2児を出産し、昨年12月に5年ぶりに現役復帰した水泳の飛込み・馬淵優佳が登場する。

 3歳から競技を始め、トップ選手として五輪を目指していたが、22歳だった大学卒業後の5月に競泳日本代表の瀬戸大也と結婚し、7月に引退。夫のサポートに尽くし、2人の子宝に恵まれたが、26歳にして現役復帰を決断した。前編では「1番を取れないなら意味がない」と思うほど、追い込んでいた1度目の現役生活を振り返り、復帰への転機となった2人目の妊娠中の「怖さ」について赤裸々に語った。(取材・文=長島 恭子)

 ◇ ◇ ◇

 昨年12月に石川県で開催された中田周三杯。飛込みの馬淵優佳は5年ぶりに競技復帰。4位入賞を果たした。

「久々の試合で、めっちゃくちゃ緊張しました(笑)。でもその緊張感も久しぶりで楽しかったし、演技自体も悪くなく、手応えがありました。2か月の準備期間で出場した割にはいい感じだったので、最初のステップとしては良かったと思います」

 復帰を決めてから、心はすぐにアスリート時代に戻った。しかし体は思うように動かない、という。「心と体のギャップって、すごく大きい」と感じる。

「引退後、一切、運動をしていなかったので、復帰した当初は一般の方と同じ筋量からのスタートでした。自転車の『ちょっと乗れば思い出す』というのと同じで、飛込みの感覚は残っています。でも、体は昔の感覚で動こうとしても、全然追いついてこないんですね。筋力が戻れば、その感覚と体の動きが一致し、パフォーマンスもよくなると思うので、今は飛込みの練習ではなくトレーニングをメインに行っています」

 また、5年というブランクは体に「痛み」をもたらした。抜けない疲労感、感じたことのない背骨の痛み。そして2度の出産による骨盤の変化はパフォーマンスに影響した。

「コアの筋肉も全くないのですが、2度の出産で、骨盤が歪み、骨盤底筋もすごく弱くなってしまった。これらの影響を体で感じています。例えば、ジャンプの踏み込み時に、骨盤が緩いので力が伝わり切らない。ぐるっと回転する時も力の伝達が鈍く、脚がうまく上がってこなかったりします。また、飛込みはジャンプする競技。骨盤底筋群が弱いと尿漏れが起きます。これは地上でも、例えば縄跳びをしていても感じることです。

 骨盤が歪んだままでは、体のバランスが悪くなったり、痛みが出たりもします。まずは骨盤周りをトレーニングすることが一番重要だと感じました」

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長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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