[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

体重38kg、月経が止まった高校時代 競歩・岡田久美子の「陸上選手と体」と競技人生

2018年アジア大会の女子競歩20キロで銅メダルを獲得。女子競歩で最も東京五輪代表の座、そしてメダルに近いところに位置する岡田久美子(ビックカメラ)。「現実から遠かったとしても五輪を目指すものとして、メダルは目指すべきもの」。小学生で高橋尚子に憧れ、五輪出場を夢見て競技生活を続けてきた岡田を今、突き動かしているのは、日本新記録そしてメダルへの想いだ。

東京五輪メダル候補として期待される岡田
東京五輪メダル候補として期待される岡田

THE ANSWER連載「私とカラダ」―現役の東京五輪メダル候補が告白した競技人生

 2018年アジア大会の女子競歩20キロで銅メダルを獲得。女子競歩で最も東京五輪代表の座、そしてメダルに近いところに位置する岡田久美子(ビックカメラ)。「現実から遠かったとしても五輪を目指すものとして、メダルは目指すべきもの」。小学生で高橋尚子に憧れ、五輪出場を夢見て競技生活を続けてきた岡田を今、突き動かしているのは、日本新記録そしてメダルへの想いだ。

「岡田、おまえは競歩で世界を目指せる」

「……何言っているんだ、このおじさん……」

 18年アジア大会、女子20キロ競歩で銅メダルを獲得した岡田。中1から陸上を始め、高校は熊谷女子(埼玉)へ進学。「世界を目指せる」と監督に言われたのは、入学して間もなくのことだった。

「当時、熊谷女子は競歩の強豪校。陸上部に入部すると、まずは全員、競歩を行い、競技に向いている選手は競歩も始めるという形でした。最初に監督の言葉を聞いたときは『私なんて(無理だろう)』と思いましたが、チームには、世界ジュニア選手権で金メダルを獲る選手や、世界やアジアのユース大会に出場する先輩が結構いました。その先輩たちを見ている監督が言うのであれば、もしかして私にもできるのかもしれない、という気持ちになりました」

 走ることは、子どもの頃から得意だった。バスケットボールやバレーボールをやっても、足の速さを生かしたプレーで、ほかの子よりもうまくやれた。

「小さい頃からオリンピックを見ていましたし、スポーツをやるならば世界を目指したい気持ちは、子どもの頃からありました。一番のきっかけは、小学校の授業中に担任の先生が見せてくれたシドニー五輪のテレビ中継。高橋尚子さんの金メダルを決めるゴールシーンは、とても印象に残りました。そこからですね。何の種目でもいいからオリンピックに出たいな、と思うようになったのは」

 元々は「駅伝をやりたい」と熊谷女子に進学したため、陸上部では駅伝と競歩を掛け持ちする。そして、高校2年時、世界ジュニアの10キロ競歩で8位入賞。

 私は競歩でオリンピックを目指そう。岡田のなかで、気持ちが固まった瞬間だった。

 高校卒業後は、立大に進学。目指すは2年後に控えたロンドン五輪出場。だが、入学後まもなく、成長に伴う体の変化に対処できず、スランプに苦しむ。

1 2 3

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集