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最近、問題になっている不良姿勢「スマホ首」 首・肩のこりにとどまらない悪影響

「THE ANSWER」YouTubeチャンネルで「スマホ首」に悩む方へのストレッチを紹介
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頭の位置を修正する2ステップのストレッチ・メソッドを紹介

 今回は動画で頭の位置を修正する、2ステップのストレッチ・メソッドを紹介します。このメソッドでは、最初に動的ストレッチで頸椎(首の骨)を積極的に動かし、血液の循環を高めます。そして、筋肉が伸びやすい状態にした後、静的ストレッチを行います。

 動的ストレッチは、首だけでなく、肩甲骨も一緒に動かす点がポイント。首だけ動かす方法では、頸椎の可動範囲が非常に制限されますが、肩甲骨も一緒に動かすと、首の動きがぐっと大きくなります。また、関節の可動域が大きいほど筋肉もしっかり使えるので、僧帽筋上部や、僧帽筋に覆われた菱形筋など、頭を支える肩や背中の筋肉までしっかりほぐせます。

 次の静的ストレッチでは、後頭部から首筋にある左右の板状筋がターゲット。このときも腕を背中に回しながら頭を前に倒すことで、僧帽筋上部までしっかり伸ばします。これらのストレッチを、できれば1時間に一度、仕事中、難しい場合はランチやトイレ休憩など手を止められる時間に、毎日、続けてみてください。

 実は、頭の位置は体が力むことでも前に出やすくなります。私がフィジカルトレーニングを担当する青山学院大学の駅伝部の選手たちも、シーズンが佳境に入り、緊張やプレッシャーが強くなると、ランニング中もヘッドフォワードになりやすくなります。すると首回りの筋肉がガチガチに硬くなり、軽く触るだけで、悲鳴を上げるほどの痛みを訴える選手もいます。

 ビジネスパーソンも同じく、大事なプレゼンを控えている時期、あるいは責任が重くなるポジションにつくなどの理由で、ますますヘッドフォワードになりやすくなります。ですから仕事中、「ちょっと力んでいるな」と感じたときにも、今回のストレッチはおすすめ。首回り、そして精神的な緊張によっても硬くなる僧帽筋上部をほぐすことで、首の位置を調整するだけでなく、気持ちの焦りや緊張をやわらげる効果も期待できるからです。

 今年も、もうすぐ師走です。忙しくなるこれからの時期こそ、ときどきパソコンやスマホの画面から顔を上げ、首回りをリフレッシュしながら乗り切ってください。

(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

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中野ジェームズ修一

スポーツトレーナー

1971年、長野県生まれ。フィジカルトレーナー。米国スポーツ医学会認定運動生理学士(ACSM/EP-C)。日本では数少ないメンタルとフィジカルの両面を指導できるトレーナー。「理論的かつ結果を出すトレーナー」として、卓球・福原愛、バドミントン・藤井瑞希らの現役時代を支えたほか、プロランナー神野大地、トランポリン競技選手など、多くのトップアスリートから信頼を集める。2014年以降、青山学院大駅伝チームのフィジカル強化指導を担当。東京・神楽坂に自身が技術責任者を務める会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」がある。主な著書に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(サンマーク出版)、『青トレ 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ』(徳間書店)、『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP)などベストセラー多数。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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