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渋野日向子「おなか空いたぁ」 全英彷彿の強心臓、賞金女王争いも脳内はご当地名物

ライバルは気にしない「ノンプレッシャーでするのが私にはいいのかな」

 気持ちの起伏もあったが、高い集中力でカバー。鈴木、申との女王争いでも「人のことを気にするより自分のことが大事なので、あまり気にしてはなかったです」と淡々と語る。そんな全英女子オープンを制した21歳には、ご当地名物が“存在感”を見せていた。

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 宮崎での食事について聞かれると「楽しんでます、もちろん」と口角を上げて返答。「昨日も宮崎牛、食べました」と元気いっぱいに満面の笑み。この日は11月29日だっただけに「“いい肉”の日。さっきサインを書いている時に何の日かなって思っていて。でも、今日の夜は水炊きの予定なんですよね(笑)」。すでに地鶏やチキン南蛮を食し「満喫しています。絶対に太って帰る」と報道陣を笑わせた。

 快挙を成し遂げた8月の全英女子オープンでも、優勝争いの真っただ中にも関わらず駄菓子を食べるなどリラックス。初の海外メジャーにも臆することなく、カメラ目線で笑顔を見せて世界中のハートを打ち抜いた。今大会もラウンド中にいつも通り菓子を頬張っている。全英の快挙を彷彿とさせる普段の精神状態を貫き、メンタルの強さを発揮している。

「(他人の順位は)まだあまり考えていないですよね。明日もいいゴルフでいて、いいプレーをしたら考えちゃうかもしれないですけど、ノンプレッシャーでするのが私にはいいのかなとは思うので、なるべく考えないようにします」

 優勝して鈴木が2位タイ以下となれば逆転賞金女王。単独2位でも鈴木が10位以下、申が3位以下でひっくり返すことができる。不利な状況で迎えた最終戦だが、自らの好プレーで周囲の期待を膨らませている。数十人に取り囲まれた会見場。最後の質問に答え、マイクを置いた瞬間に思わず言葉が飛び出した。

「あ~、おなか空いたぁ」

 その場は笑いで柔らかな空気に包まれた。素顔のまま女王争いを演じている。いい意味で自由奔放なシンデレラの魔法は、最後までとけないかもしれない。

(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)


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