井上尚弥の今後に影響も? ネリ失格がバンタム級戦線に与える余波…担当記者の目
ボクシングの前WBC世界バンタム級王者ルイス・ネリ(メキシコ)は23日(日本時間24日)に米ラスベガスで前IBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)と対戦予定だったが、22日(同23日)の前日計量でリミット53.5キロを0.45キロ上回る体重超過を犯し、試合中止となった。WBAスーパー&IBF王者・井上尚弥(大橋)との対戦を熱望していたネリ。海外では、井上の将来的な対戦相手の候補に上げる声もあったが、問題児の失態はバンタム級世界戦線に影響を与えそうだ。
ネリが体重超過の計量失格でロドリゲス戦中止、問題児が与えた影響とは
ボクシングの前WBC世界バンタム級王者ルイス・ネリ(メキシコ)は23日(日本時間24日)に米ラスベガスで前IBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)と対戦予定だったが、22日(同23日)の前日計量でリミット53.5キロを0.45キロ上回る体重超過を犯し、試合中止となった。WBAスーパー&IBF王者・井上尚弥(大橋)との対戦を熱望していたネリ。海外では、井上の将来的な対戦相手の候補に上げる声もあったが、問題児の失態はバンタム級世界戦線に影響を与えそうだ。
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ボクシングの聖地でネリがまたも騒動を引き起こした。ロドリゲスが一発クリアする中、ネリは1回目の計量で0.45キロオーバー。規定通り2時間の猶予が与えられ、その間は何度でも再計量できたが、ネリは再び計量台に乗ることはなくギブアップ。一時は体重超過したまま試合決行の報道もあったが、中止が決まった。
ネリは体重超過の常習犯とみなされても仕方がない。18年3月の山中慎介戦で1度目の計量で2.3キロの大幅超過を犯し、再計量でも1.3キロ超過。WBCの王座剥奪となった。体重差のハンデが生まれたまま試合は決行され、2回TKO勝ち。ネリは今年7月の元WBAスーパー王者フアンカルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)戦でも1度目の計量でオーバーした末に再計量をクリアしていた。
今回、体重差のハンデを受けるロドリゲスが合意しなかったのは、驚きのない判断。この試合は、WBC王者ノルディ・ウーバーリ(フランス)への挑戦者決定戦で、勝者が世界挑戦できるはずだった。王座返り咲きを狙っていたネリは、井上との将来的な対戦を熱望していたが、戦いのリングに上がることすらできず。井上戦が遠のく結末となった。
現在のバンタム級はWBA、WBC、IBF、WBOの主要4団体のうち、井上がWBAスーパー、IBFの2団体を保持。WBC王者にウーバーリ、WBO王者にはゾラニ・テテ(南アフリカ)がいる。テテは30日に英・バーミンガムアリーナでWBO暫定王者ジョンリル・カシメロ(フィリピン)と団体内王座統一戦を予定している。
井上にはバンタム級トップの実力者として、テテやネリら海外選手から対戦希望の声が多く上がっていた。元世界スーパーバンタム級王者ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)もその一人。リゴンドーは1つ下のバンタム級に下げ、12月に元世界王者リボリオ・ソリス(ベネズエラ)と空位のWBA正規王座決定戦を行うとされている。