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井上尚弥、判定勝ちでWBSS制覇! バンタム級世界一達成、流血の死闘でドネア撃破

ボクシングのワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)のバンタム決勝が7日、さいたまスーパーアリーナで行われ、WBA・IBF王者の井上尚弥(大橋)がWBAスーパー王者ノニト・ドネア(フィリピン)に判定勝ち。「世代交代」を宣言したバンタム級頂上決戦を制し、WBSS優勝を果たした。WBA正規王座の3度目の防衛とともにスーパー王者に昇格。IBF王座は初防衛となり、日本人初の2つのベルトの同時防衛に成功した。

井上尚弥はノニト・ドネアに判定で勝利【写真:荒川祐史】
井上尚弥はノニト・ドネアに判定で勝利【写真:荒川祐史】

2団体の同時防衛は日本人初、憧れのドネアを撃破

 ボクシングのワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)のバンタム決勝が7日、さいたまスーパーアリーナで行われ、WBA・IBF王者の井上尚弥(大橋)がWBAスーパー王者ノニト・ドネア(フィリピン)に判定勝ち。「世代交代」を宣言したバンタム級頂上決戦を制し、WBSS優勝を果たした。WBA正規王座の3度目の防衛とともにスーパー王者に昇格。IBF王座は初防衛となり、日本人初の2つのベルトの同時防衛に成功した。


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 注目の初回は、両者とも落ち着いた立ち上がりだった。1回は互いに探り合うかのようにジャブを出す。井上の異変は2回に起きた。1分頃に左フックがドネアの側頭部にヒット。しかし、ドネアも左フックを突き刺し、井上の右目上をカットさせ、血が流れた。井上が右手で固めたガードの上から左ボディーを叩き込み、鈍い音が鳴る。ドネアが井上を後退させる場面が目立った。

 以降もハイレベルな攻防で火花が散ったが、井上が鼻血を出す場面もあった。右目が腫れ、苦戦を強いられて迎えた9回、ドネアの右ストレートが炸裂し、井上がたまらずクリンチ。しかし、ドネアはうまく距離を取りつつ、パンチを当ててクリンチを許さなかった。ただ、11回に反撃。1分過ぎに井上の左ボディーが炸裂し、ついにドネアが膝をついてダウンした。

 歴史的死闘は最終12回に突入。2万人が尚弥コールで後押しする中、井上はパンチを浴びせた。12回を終えて両者が抱き合う。KO決着とはならなかったものの、ファンはスタンディングオベーションで拍手を送った。結果は井上の3-0判定勝ちだった。

 井上は、昨年10月のWBSS初戦で元WBAスーパー王者フアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)に70秒KO勝ち。5月の準決勝でも、無敗のIBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)を259秒KOでリングに沈めた。井上にとってドネアは憧れだった存在。フットワークなども参考にし、2014年11月には対戦相手の対策を伝授してもらう間柄だった。

 36歳のドネアは「フィリピンの閃光」と称される一撃必殺の左フックを武器に、本場・米国で数々のビッグマッチを制してきた世界的レジェンド。しかし、井上を相手に昨年4月以来の敗北で王座陥落となった。

 WBSSは8人のボクサーがトーナメント形式で争うボクシング版のW杯。現在、4団体が存在するボクシング界では一つの階級で世界王者が複数存在し、誰が一番強いのかわかりづらかったが、階級最強を決める大会として開催された。今回はシーズン2として3階級で実施。井上が参戦したバンタム級は、8人の出場者のうち3団体4人の現役世界王者が名を連ねていた。

(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)

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