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「8強入りは十分可能」― 前回W杯の“影のリーダー”廣瀬俊朗が語る4年前との違い

廣瀬氏は日本代表について「8強入りは十分可能」と話した【写真:Getty Images】
廣瀬氏は日本代表について「8強入りは十分可能」と話した【写真:Getty Images】

ロシア戦快勝はマスト、結束力が8強への生命線

 最後に、ジェイミー・ジャパンが日本大会でかかげるベスト8以上という目標についての期待感を聞いてみた。2015年大会では、3勝しながら果たせなかった8強入り=決勝トーナメント進出だが、廣瀬氏は「可能性は十分あると思っています」と前向きだ。

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「1つのキーになるのが初戦です。ロシア戦はすごく大事になる。勝てばいいという試合じゃないと思います。内容が大事なんです。あまり変な試合をすると、ファンも、メディアも不安を抱いてしまう。これは回避したい。昨年11月のロシア戦の内容じゃダメですね。開幕戦のいい勝利で、自分たちも、世論も盛り上げていくことが必要だと思います」と開幕戦から一気に勢いづくシナリオを思い描く。

「この冬の6か国対抗を見ても、スコットランドは元気がない試合もあった。アイルランドは、昨年までは勝つのは難しいと考えていた。でも、今年のイングランド戦などを見ると、ヒントはありそうです。司令塔のSOジョニー・セクストンにプレッシャーをかけると(勝てる)可能性は0じゃないんだとね」

 最上のシナリオを実現するために、廣瀬氏が大前提と考えるのが結束力、つまり“つながり”だ。4年前の廣瀬氏が果たしたように、ワールドカップ日本大会でフィフティーン1人1人をつなげて、日本代表を真のワンチームに結束させることができれば、新たな歴史が目撃できるはずだ。

廣瀬 俊朗(ひろせ・としあき)
1981年大阪府吹田市生まれ。5歳のときに吹田ラグビースクールでラグビーを始め、大阪府下有数の進学校、北野高校でもSOで活躍して慶大―東芝と、所属するチームですべて主将を務めた。東芝時代はWTBでも、司令塔を兼務する独自のスタイルで、チームのトップリーグ制覇に貢献。2007年に日本代表入りして、12年には、エディー・ジョーンズHCが就任後に主将に任命。2015年ワールドカップ後のオフシーズンに現役を引退。東芝のBKコーチなどを務め、今年2月に退任と同時に東芝を退社。

(吉田 宏 / Hiroshi Yoshida)


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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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