井上尚弥は最強の“矛”、ロマチェンコは堅牢な“盾”― データが裏付ける魅力とは
守備力で際立つロマチェンコの凄み
攻撃5部門でトップの数値を叩き出した井上だが、ディフェンスではロマチェンコが凄みを見せる。
ラウンド平均被弾率はロマチェンコが17.2%で最も低く、クロフォードが20.3%、イノウエは21.3%。精密機械の鉄壁の防御が際立っている。
1ラウンド平均の強打被弾率はロマチェンコが最も低く23.8%。クロフォードが25.4%で続き、イノウエは29.8%となっている。平均は37.1%でいずれの数字も卓越している。
1ラウンド平均の被着弾数は平均16.8発の中、クロフォードが最少で7.1発、ロマチェンコは8.6発で続き、井上は10.4発となっていた。
自身の着弾率から相手の着弾率を差し引いた「プラス/マイナス」の項目ではロマチェンコがプラス18でトップ。クロフォードがプラス14.9で2位に。井上は14.6で3位となっている。
全ての統計を合算したトータルポイントではロマチェンコが「22」でトップ。井上は「20」で2位となり、クロフォードは「18」で3位と判定された。
PFP1位のロマチェンコ、2位のクロフォードと同列に語られることがもはや規格外だが、目下死角ゼロの「ビッグ3」の中でも“矛”の井上、“盾”のロマチェンコとデータ上では読み取ることができる。
(THE ANSWER編集部)