リゾートトラストレディス最終日

　女子ゴルフの国内ツアー・リゾートトラストレディス最終日は28日、静岡・グランディ浜名湖GC（6500ヤード、パー72）で行われ、昨季年間女王の山下美夢有（加賀電子）が通算21アンダーで2週連続優勝を果たした。より実力差が出やすい4日間大会での2週連続優勝はツアー史上初。2位と1打差の単独首位で出た最終日は5バーディー、1ボギーの68で独走態勢をつくり、4打差と余裕の逃げ切りで今季ツアー3勝目を手にした。

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　途中から独り旅を続けた。1打差で出た山下は6番までパープレーが続いたが、前半7番から3連続バーディー。11番でも1つ伸ばし、2位に6打差をつけた。15番でボギーを叩いたものの、安全圏の5打差。ギャラリーの応援に笑顔を見せ、今季もメルセデス・ランキングトップを独走する女王が2週連続優勝を勝ち取った。

　昨季5勝で年間女王に輝くなど21歳にしてツアー通算8勝を誇るが、2週連続優勝は初めて。しかも、史上初となる4日間大会の2週連続優勝を成し遂げた。

「今大会は初めてのコースだったけど、比較的ショットもよくてアンダーパーで4日間回ることができて凄く嬉しいです。最初の方はショットが左右にブレていて、その中でもアプローチで寄せられた。6番のパーが大きかったです。あそこでスイッチが入ったというか、さらに頑張ろうと切り替えられた。7番からいい流れで回れた。優勝は意識せず目の前の一打に集中していました」

　6番までショットにブレがあったが、リズムに気を付けてプレーとマネジメントに集中。「緊張はあったけど、しっかり集中できたのが一番大きい」。ラウンド前に頭で18ホールを回るイメージをつくる選手もいるが、「いや、その時に考えます」とコースと対面してから臨むという。

　朝の練習では、コーチの父・勝臣さんから下半身が早すぎると指摘。「上半身と同時に回るイメージでスイングした方がいいと言われた。そこからタイミングが合った。朝に修正できたのは大きい」と明かした。今週は弟・勝将が関西アマで2連覇。「いい刺激をもらったので、より気持ちも入った」と勢いに乗った。

　優勝賞金2520万円を上積みし、生涯獲得賞金は最年少で4億円突破。21歳299日で稲見萌寧の22歳332日を更新した。「そうだったんですか、全く知らんくて（笑）。賞金はあまり考えていないですね」。両親そろって応援に来た場合は勝率が高い。この日は母・有貴さんも駆けつけ、「力になりますね。特に母は面白くて、明るくて元気。それで切り替えもできているし、プレーにも集中できている。癒しにもなっています」と感謝した。

「弟も頑張ってくれて力になるし、妹もゴルフをやっているけど会場に来てくれる。本当に力になります。ゴルフ以外でも仲よく過ごしているので、ゴルフ、ゴルフってなっていない。うまく切り替えができていると思います。（副賞のハワイ旅行を獲得し）ハワイに行ったことがなくて、家族でも行きたいと言っていた。まさかいただけるとは（笑）。家族と行きたいですね。去年は前半戦がよくなかったので、今年はそういう目標も達成できている。引き続き来週も上位で戦えるように頑張りたい」

　早くも2年連続年間女王が視界に入る21歳。また1勝を積み上げ、次戦に臨む。