世界体操男子個人総合

　体操の世界選手権は22日、福岡・北九州市立総合体育館で男子個人総合決勝が行われ、東京五輪個人総合＆鉄棒2冠の橋本大輝（順大）は87.964点で2位だった。09年内村航平（ジョイカル）の20歳9か月を超える20歳2か月の日本人最年少Vはならなかった。21歳・張博恒（中国）が優勝した。

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　橋本は最初の床運動で大きなミスもなく、演技を終えた。会場のファンは拍手で後押し。最後の着地も落ち着いて決め、両拳を突き上げた。14.833点で2位発進。予選2位で最大のライバルとされた張は同じ組で演技し、床運動14.883点の首位でスタートした。

　第2種目の鞍馬で張が落下。橋本も派手に落下してうずくまったが、再開後はしっかりと演じ切り、14.166点で首位に立った。第3種目のつり輪は完璧に着地。13.966点に留まったものの、続く跳馬も着地を決めて大きな拍手を浴びた。カメラにガッツポーズを見せて14.800点。14.866点だった張は全選手が4種目を終えた時点で首位に立ち、橋本は2位と追う展開となった。

　第5種目は平行棒。橋本の技に会場はどよめき、15.066点のハイスコアをマークした。しかし、張も完璧な演技で15.366点の首位に。2位の橋本は0.35点差を付けられたまま、最後の鉄棒に突入。張は着地でやや乱れたものの、14.800点をマークした。重圧のかかる中、橋本は会心の演技で15.133点をマーク。五輪を制した得意種目で高得点を叩き出したが、合計でわずか0.017点及ばなかった。

　橋本は19歳で臨んだ東京五輪では、史上最年少で個人総合金メダリストになり、鉄棒も制した。8月7日に誕生日を迎え、10月20日の予選で個人総合首位発進。金メダルを獲得した東京五輪の決勝スコア88.465点に迫る88.040点だった。種目別の鉄棒、床運動、鞍馬、平行棒でも決勝に進出。24日の種目別決勝では、鉄棒で内村と初の直接対決となる。

【橋本の個人総合成績】（）内は種目別順位
床運動　14.833点（2）
鞍馬　　14.166点（4）
つり輪　13.966点（5）
跳馬　　14.800点（2）
平行棒　15.066点（2）
鉄棒　　15.133点（1）
計　　　87.964点

【張の個人総合成績】
床運動　14.883点（1）
鞍馬　　13.466点（12）
つり輪　14.600点（2）
跳馬　　14.866点（1）
平行棒　15.366点（1）
鉄棒　　14.800点（2）
計　　　87.981点