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医学部医学科初のプロ野球選手へ 最速147kmの6年生・竹内奎人、医師の夢を一旦封印して挑む理由

プロ野球ドラフト会議が26日に開催される。群馬大の医学部医学科6年生で、準硬式野球部でプレーする24歳・竹内奎人投手がプロ志望届を提出した。現在の最速は147キロ。静岡高時代はDeNA入りした池谷蒼大投手とともに主戦級で、2017年センバツで甲子園のマウンドも経験した。「野球を続けなかったら、後悔するのは分かっている」と胸に秘める思いを明かしてくれた。(取材=THE ANSWER編集部・宮内 宏哉)

プロ志望届を提出した竹内奎人。群馬大の医学部医学科に所属しながら、準硬式野球部でプレーしてきた【写真:本人提供】
プロ志望届を提出した竹内奎人。群馬大の医学部医学科に所属しながら、準硬式野球部でプレーしてきた【写真:本人提供】

26日にドラフト会議、群馬大・医学部の竹内も志望届を提出

 プロ野球ドラフト会議が26日に開催される。群馬大の医学部医学科6年生で、準硬式野球部でプレーする24歳・竹内奎人投手がプロ志望届を提出した。現在の最速は147キロ。静岡高時代はDeNA入りした池谷蒼大投手とともに主戦級で、2017年センバツで甲子園のマウンドも経験した。「野球を続けなかったら、後悔するのは分かっている」と胸に秘める思いを明かしてくれた。(取材=THE ANSWER編集部・宮内 宏哉)

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「(NPB入りは)自分としても、可能性は薄いと思っています」。それでもチャレンジせず、後悔したくない。竹内の心は随分前から決まっていた。

 静岡高時代に甲子園のマウンドを経験。3年夏の静岡大会準決勝で敗れた次の日から、1日10時間を超える猛勉強を始めた。自宅では勉強が捗らないタイプ。放課後は図書館に籠り、閉館になるとカフェに向かっていた。

 中2から志す整形外科医への思いをエネルギーに、群馬大医学部に現役合格した。「本気の野球は高校で終わり」。何となくそう思っていたが、合格後もボールに触らない時間は落ち着かない。「何してもいい期間のはずなのに、気付けば高校やシニアの練習に行っていたんです」。自分の深い野球愛に気付いた。

「生活の中に野球がないと落ち着かないのかなって。どういう形であれ、この先野球をやめることはないんだろうなと思いました」

 医学部は座学の全てが必修科目、1つでも単位を落とせば留年の厳しい世界だ。5年目からは病院実習を2年間。険しい道を進みながらも、準硬式野球部でプレーを続けた。コロナ禍が明けたときも、一番に思ったのは「野球がやりたい」だった。

 2020年春、右肘を痛めた。「この先、ピッチャーができないのはつまらない」。秋に手術を決断。病院のベッドの上で、初めてプロ野球への思いが燃え上がる出来事があった。

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