井上尚弥、適正階級はスーパーバンタム!? 大橋会長が描く将来像「37歳まで現役なら」
WBSSの最大の強敵はIBF王者「井岡一翔みたいな感じ」
──10月に開幕するWBSSはバンタム級の世界チャンピオンが4人出場する、ボクシング版ワールドカップです。モンスターの活躍が楽しみですね。
「本当に楽しみです。このトーナメントに出場するというのは、日本のボクシングファンの夢を背負っていると思うし、これがボクシングを超えてボクシングに興味のない人たちにも広がっていけばいいと思いますね。いい流れができています。マクドネルに勝って3階級制覇して、そのあと普通に防衛戦だったら、いまひとつ盛り上がらないと思うんですよね。こういう大会があって本当に良かったですよ」
──マッチメークも楽になります。
「本当にそう。決勝まで行くなら、これから3試合はマッチメークのこと考えなくていいと思うと私自身は楽になります」
──誰が強敵になりそうですか?
「みんなそれぞれ強いと思いますけど、IBF王者のエマヌエル・ロドリゲスが一番強そうな気がしますね。すごくシャープで、井岡一翔みたいな感じです。自分は井岡の評価ってすごく高いんですよ。ロマゴンよりも井岡というくらいで」
──ほかにも5階級制覇のノニト・ドネアや、1回11秒という世界戦の最短KO記録を持つWBO王者のゾラニ・テテも出場しています。いまからワクワクしてきますね。
「ファンの方はもちろんですけど、一番ワクワクしているのは自分なんじゃないかと思ってます。これに優勝すれば、その先にはスーパー・バンタム級で同じようなトーナメントが開催されるかもしれないし、本当にフィリピンから米国に進出して世界的スターになったマニー・パッキャオみたいになる可能性もあると思っています。いや、本当に楽しみですよ(笑)」(終わり)
【第1回】井上尚弥、強すぎるがゆえの悲哀 大橋会長の苦悩「今は勝てそうな王者を選べる」
【第2回】井上尚弥、3階級制覇の舞台裏と幻のフライ級挑戦 大橋会長「今頃4階級王者だった」
【第3回】井上尚弥は逃げない 大橋会長が語るマッチメークの流儀「負けを恐れる必要ない」