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周囲の批判は「どうでもいい」 稲本潤一が力説、W杯に挑む日本代表に伝えたいこと

42歳となった稲本潤一、カタールW杯に臨む日本代表へエールを送った【写真:南葛SC/松岡健三郎】
42歳となった稲本潤一、カタールW杯に臨む日本代表へエールを送った【写真:南葛SC/松岡健三郎】

カタールW杯でドイツ、スペインと対戦「正直、うらやましい」

 2002年日韓W杯は、出場した3大会のうち、稲本が最も楽しめたW杯だった。だからこそ結果を残せたとも言える。稲本は、その経験から選手にはW杯を楽しんでほしいという。

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「最近はSNSが盛んで、嫌なこともあるし、批判もあるけど、日本代表なんでね。僕らもドイツ(W杯)で初めてシュート練習でブーイングされた時、そこまでするかと思ったけど、今はその当時以上に厳しい。でも、選手には楽しんでほしいと思います。ワールドカップやし、しかもドイツ、スペインと試合できるんですよ。周囲の批判なんて、どうでもいい。正直、うらやましいですよ。今から代表に戻りたいぐらいですもん(笑)」

 W杯のような大会で上を目指すためには、快進撃のシンボルのような存在が必要になってくる。2002年の稲本、10年の本田圭佑……今年11月に開幕するカタールW杯で稲本のように相当の覚悟を持ってプレーし、20年間語り継がれるような選手は果たして出てくるだろうか。

【第1回】中田英寿と日本代表で初共演「スーパーマンが来た」 若き日の稲本潤一が受けた衝撃
【第2回】日韓W杯で歴史的2ゴールも「活躍した印象ない」 稲本潤一が語る名場面誕生の瞬間
【第3回】「トルシエさんの考えは違った」 稲本潤一、20年後の今も抱く日韓W杯トルコ戦の悔恨

■稲本潤一 / Junichi Inamoto

 1979年9月18日生まれ、大阪府出身。ガンバ大阪の下部組織からトップチームに昇格し、97年に当時のJリーグ最年少記録となる17歳6か月でデビューを果たす。年代別日本代表でも頭角を現し、99年ワールドユース準優勝、2000年シドニー五輪出場を経てA代表の主力に成長。迎えた02年日韓W杯では2ゴールを奪い、日本のベスト16進出に貢献した。W杯には3度出場し、日本代表通算82試合5得点。クラブでは01年のアーセナル移籍を皮切りに欧州7クラブを渡り歩き、10年に帰国後は川崎フロンターレ、北海道コンサドーレ札幌、SC相模原でプレーした。今年1月から関東サッカーリーグ1部の南葛SCに所属している。

(佐藤 俊 / Shun Sato)

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佐藤 俊

1963年生まれ。青山学院大学経営学部を卒業後、出版社勤務を経て1993年にフリーランスとして独立。W杯や五輪を現地取材するなどサッカーを中心に追いながら、大学駅伝などの陸上競技や卓球、伝統芸能まで幅広く執筆する。『箱根0区を駆ける者たち』(幻冬舎)、『学ぶ人 宮本恒靖』(文藝春秋)、『越境フットボーラー』(角川書店)、『箱根奪取』(集英社)など著書多数。2019年からは自ら本格的にマラソンを始め、記録更新を追い求めている。

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