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快挙の1500mで敗れた陸上・田中希実 真夏の国立から9か月、再び訪れた「成長の過渡期」

陸上のセイコーゴールデングランプリ(GGP)が8日、東京・国立競技場にて有観客で行われ、女子1500メートルの22歳・田中希実(豊田自動織機)は4分7秒53で日本人トップの4位だった。東京五輪8位入賞で日本人初の快挙を果たし、日本記録3分59秒19を持つ種目。無観客だった五輪以来9か月ぶりの国立競技場で勝負を仕掛けたが、海外選手に及ばず。それでも、レベルの高い国際大会で「怖さ」を実感したことを成長と捉えた。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)

最後の直線、海外勢の背中を見送った田中希実(一番右)【写真:奥井隆史】
最後の直線、海外勢の背中を見送った田中希実(一番右)【写真:奥井隆史】

陸上・セイコーGGP女子1500m、田中希実は海外勢に敗れる4位

 陸上のセイコーゴールデングランプリ(GGP)が8日、東京・国立競技場にて有観客で行われ、女子1500メートルの22歳・田中希実(豊田自動織機)は4分7秒53で日本人トップの4位だった。東京五輪8位入賞で日本人初の快挙を果たし、日本記録3分59秒19を持つ種目。無観客だった五輪以来9か月ぶりの国立競技場で勝負を仕掛けたが、海外選手に及ばず。それでも、レベルの高い国際大会で「怖さ」を実感したことを成長と捉えた。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)

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 田中が果敢にレースをつくった。序盤から先頭集団に入る展開。400メートルを1分3秒88で日本記録とほぼ同じペースで通過した。800メートルは2分10秒07。残り1周で海外勢3選手とデッドヒートだ。約1万人の観客を沸かせながら、田中は残り200メートル付近で先頭に出た。153センチのひと際小さな体で足を回したが、ラスト100メートルでかわされる。3人の背中を見送りながらフィニッシュした。

 この大会にコンディションのピークを合わせてきたわけではない。しかし、結果も、内容も納得のいくものではなかった。

「海外選手は後ろで力を溜めていました。その後ろで溜める五輪のようなレースをすればよかったのですが、国内レースのやり方を持ち込んだのが敗因。ラストも海外選手の気配が消えていなかった。理想はラスト1周からもう1、2段階上げていくようなことをしたくて」

 国内では自分が主導権を握る。最近は800、1500メートルのレースで終盤200メートル以降からスプリント勝負を仕掛けることを意識してきた。「それがやっと国内でも多少通用するようになってきたけど、今日は海外選手には通用しなかった」と課題は尽きない。「溜めをつくれていたら、いつもの自分らしく走れていたかも。一番やりたいことは何か優先順位を固める前に全部やりたいことをやってしまっていた」と振り返った。

 それでも、成長を実感した部分もある。今季は400メートルから1万メートルまで異例の間隔で多数のレースに出場してきたが、5月1日の木南記念は右太ももの違和感で800メートルを欠場。どうしても周囲からは疲労や故障を心配する声が上がる。しかし、本人は「足に違和感が出たことをマイナスに捉えられる部分もあるとは思いますが」と把握した上で、こう強調した。

「自分の中ではちょっとしたズレでマイナスの部分が出てしまっているだけ。(多数の出場が)トータルでは、今のところプラスに働いていると思っています。国内では自信をもってレースができるようになっている。それが国際試合になったらどうなのか。東京五輪は怖いもの知らずでできた分、今は中途半端な力しかないので逆に怖さを知ってきています。

 特にラストで負けることに怖さを感じていた数年前までの国内レースの感覚が、もう一回戻ってきています。けど、今はその怖さを世界レベルで感じられるようになってきた。またそれが新しい成長の過渡期なんじゃないかなって」

 シニアの国内レースに出始めた頃、チャレンジャーとして「怖さ」を味わった。それが今、世界の選手と戦う時に同じ感情が芽生えている。この違いが成長だ。

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