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「世界でも珍しい」と海外勢驚き 7人制女子ラグビー「太陽生命シリーズ」の存在価値

外国人選手も参戦する太陽生命ウィメンズセブンズシリーズでは、レベルの高い試合が展開される【写真:JRFU】
外国人選手も参戦する太陽生命ウィメンズセブンズシリーズでは、レベルの高い試合が展開される【写真:JRFU】

外国人選手にも魅力的なサーキット大会の価値

 まだ「ゲストチーム」としての出場枠の拡大だが、若い選手を成長させて、強豪チームの選手にも、さらなる進化を促すという強化の相互作用を創り出すことで、日本女子ラグビーの底上げに繋がるという期待が込められている。日本ラグビー協会では、来年度は全4大会を16チームで開催することも発表している。

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 大会方式は従来通り各大会の順位に応じて勝ち点が与えられ、4大会の総合勝ち点で年間女王が決まることになる。今季は青森・弘前が初めての舞台となり、サーキットのフィナーレ第4戦(6月18、19日)を飾る。

 長らく男子競技を中心に進化してきたラグビーだが、日本での女子の活動も、厳しい環境のなかで一歩ずつ成長を続けてきた。

「日本で女子ラグビーチームができたのは1983年と言われています。でも、戦後間もない昭和22(1947)年頃に、学校教育で女子ラグビーが導入されていたという資料映像も残っているそうなので、皆さんが思っているよりも古いのかと思います。第1回の女子ワールドカップが行われたのは1991年。男子大会(1987年)の少し後です。この時期の日本の女子ラグビーは、日本ラグビー協会とは別組織だったので、選手たちがデザインしたオリジナルのジャージーで出場していました」(浅見副会長)

 男子のように協会からの資金も含めた様々な支援も得られないなかで、桜のエンブレムも使えず、まさに手作りで世界に挑んだ時代。だからこそ、浅見副会長ら女子ラグビーを長らく支えてきた関係者には、太陽生命シリーズのような大会が継続的に行われる環境が実現したことへの感謝の思いは大きい。

 選手、コーチ、協会幹部としてラグビーに携わり、太陽生命シリーズにも立ち上げから関わってきた浅見副会長が考える、このサーキットの価値とはどのようなものだろうか。

「この大会がWSSと同じサーキット制で行われることで、試合間もそうですし、大会の間に、それぞれのチームがどうコンディショニングや戦術の落とし込みを計算してやっていくかという、スタッフも含めた全体で戦うというところが素晴らしいですね。出場した外国人選手にも聞いてみたのですが、他の国ではこんなサーキット大会はないと驚いていたし、ここまでセブンズが楽しめる大会は珍しいと言ってくれました。

 自分を磨きたい、7人制代表に選ばれたいと思ったら、日本に来て太陽生命シリーズでプレーするのも一つのやり方だと語ってくれた選手もいます。コロナで参加できなかった選手もいますが、フィジーの選手だったり、いろいろな国籍の選手がチャレンジしてくれています」

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浅見敬子

日本ラグビーフットボール協会副会長(女子15人制日本代表ナショナルチームディレクター) 
1977年3月4日生まれ、東京都出身。日体大在籍時の1996年に15人制女子日本代表に初選出。ニュージーランドへのラグビー留学も経験し、2004年からは7人制女子日本代表でも活躍した。07年の引退後は女子日本代表のコーチとなり、12年からは7人制女子日本代表ヘッドコーチとして16年リオデジャネイロ五輪出場に導いた。現在は日本ラグビーフットボール協会副会長、女子15人制日本代表のナショナルチームディレクターを務める。

吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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