箱根駅伝予選を1位通過、大東大“復活”の背景 真名子圭監督が選手に求め続けた意識改革
「チームを下げたい」と言ってきた選手はいない
――なぜ下げる場合は、理由がないとダメなのですか。
「きついことができないというところに逃げてしまうんですよ。競技者って、けっこう弱い部分があるんです。駒澤大とか強い大学に行けば、そういう弱さもなくなると思うんですけど、まだそこがうちは弱いところで、目の前の直面する厳しさから逃げてしまうので下げるのはダメ。ただ、本当に体調が悪いとか、足が痛い時もあると思うので、そういう時は相談しに来いと伝えています」
――これまで、下げてくださいと言って来た学生はいますか。
「何気にいないんですよ(笑)。逃げで下げようと言ってきた選手はいないです」
――大学の指導では、全体主義から個人主義に移りつつあります。真名子監督も選手個々のメニューを出すことはありますか。
「個人的なメニューを出すことはありますし、個別で指導することもあります。でも僕は、練習はみんなで一緒にやり遂げるというのがチームの一体感を生むと思っています。だから基本的には、みんなで集まってやっていくなかで少し差をつける感じが多いですね」
【第1回】箱根駅伝に4年ぶり出場、大東大を変えた6か月 真名子圭監督が重視した「その場の5秒」
【第3回】「MARCHとは土台が違う」 大学駅伝スカウト事情、大東大監督が大切にすることは?
(佐藤 俊 / Shun Sato)