高3夏インハイ出場、半年後に難関大合格 “普通”の女子大生になるはずが…心奪われた「大阪大学陸上部」の魅力――大阪大・岸本礼菜

陸上は高校で完全燃焼も…魅力的だった阪大陸上部
陸上競技は高校で完全燃焼。引退後は体育の授業でちょこっと走る程度で、大学ではカフェや博物館巡り、フリスビーを使った米国発祥の競技・アルティメットにも興味があり、別の道に進む予定だった。だからこそ「思っていた大学生活とは違う感じで……」と入学2か月で日本インカレを走っている自分に苦笑いする。
思い描いたキャンパスライフを変更するほど、魅力的に映ったのが大阪大の陸上競技部だった。
「中学、高校は部活を楽しむというよりは、一人でガツガツやるという感じだった。レベルは違っても、みんなで同じところを目指して頑張っている姿が印象的だった」
陸上競技への思いが蘇ってきたのは、スタンドから声援を送った関西インカレ。「みんなが色々なものを懸けていて、『来年は自分もここで活躍したいな』『もう一回この中に混じってみたいな』という気持ちになった」。使命感やプレッシャーを感じてきたこれまでとは違う。自分の意思で決断した。
日本インカレは、昨季のタイムで参加標準記録をクリアして出場。受験勉強の長いブランクがあり、練習を再開したのは4月、本格的にハードルを跳び始めたのは大会2週間前と、体はまだ戻っていない。
今大会は100と400メートル障害ともに予選敗退。「今季は楽しむことをメインに考えて、来年からは七種競技とか新しい種目にも挑戦したい。大学では出場した全種目で高校のベストを更新したい」。大学生活はまだ始まったばかり。戻ってきたトラックで、かつての自分を超えていく。
(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)
![[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト](https://the-ans.jp/wp-content/themes/the-answer-pc-v2/common/img/logo_c1.png)










