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現役時代「スポーツと平和」を痛感した有森裕子から大学生へ 今考えるべきスポーツの立ち位置

去る3月28日、大学スポーツの発展に貢献した学生アスリートやスポーツに関わる学生・OB・OG、指導者、団体を表彰する「UNIVAS AWARDS 2021-22」が開催された。表彰式に出席したUNIVAS(一般社団法人 大学スポーツ協会)副会長であり、元プロマラソンランナーの有森裕子さんに、UNIVASと学生アスリート、そしてスポーツ界に抱く想いを聞いた。

「UNIVAS AWARDS 2021-22」表彰式に出席した有森裕子さん【写真:大学スポーツ協会提供】
「UNIVAS AWARDS 2021-22」表彰式に出席した有森裕子さん【写真:大学スポーツ協会提供】

「UNIVAS AWARDS 2021-22」表彰式に出席

 去る3月28日、大学スポーツの発展に貢献した学生アスリートやスポーツに関わる学生・OB・OG、指導者、団体を表彰する「UNIVAS AWARDS 2021-22」が開催された。表彰式に出席したUNIVAS(一般社団法人 大学スポーツ協会)副会長であり、元プロマラソンランナーの有森裕子さんに、UNIVASと学生アスリート、そしてスポーツ界に抱く想いを聞いた。

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 厳しい勝負の世界に突入する社会人やプロスポーツの世界と異なり、学生アスリートは競技力向上や勝敗だけにこだわらず、色々なチャレンジができます。また、社会や世界といくらでもつながることの出来る年代であり、「スポーツ村」という狭い世界から飛び出し、多くの学びや経験が得られる、たくさんのチャンスもあります。

 スポーツは自分自身が人間社会に生きるための、そして社会に寄与するための、一つのツールです。よく「スポーツの力」という言葉を聞きますが、スポーツに力があるのではありません。人間社会のなかで、スポーツを生きる力に変えている、というのが正しい。ですから、学生アスリートたちには、単に競技に没頭するのではなく、スポーツを通して色々なことを見て、触れて、感じてほしい。大学生は自由な立場であり、体力も時間もあります。社会人になると経験できないことにもコミットできるだけに、自分は何に寄与できるのかといったことも、考えてほしいと思います。

 今回、UNIVASのアワードで受賞者のコメントを聞くなか、多くの学生が競技の成績と「大学スポーツを経験してよかった」ということにほぼほぼ終始していたことに、多少違和感がありました。

 これは大学スポーツだけに言えることではありません。例えば、東京五輪。賛否両論が起こったことにはまったく触れず、「無事、開催できてよかったね」という調子で語られるのですが、私には違和感しかありません。そして、それ以外の感情や感想を持つこと、言葉を発することがはばかれる空気があることにも、疑問を感じます。

 東京五輪・パラリンピックは、「スポーツ」がどれだけ社会感覚と共生し、コミットしているなかで成り立っているかを感じ考えさせられた、非常に大きな経験をした大会だったと思います。開催の是非について賛否両論が巻き起こり、日本中が紛糾したのは事実です。

 また、多くの方のなかで「スポーツとは何か?」「五輪・パラリンピックとは何か?」「何故、誰のために行うのか?」など、様々な疑問や感情が生まれたと思います。これらの「どう感じたのか?」は、次なる「スポーツ」につながります。ですから「開催出来てよかったね」と何事もなかったように終わらせてほしくない。得られた経験、体験、感情、感覚をもっと言葉にして、社会に投げかけ発信していいと思います。

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長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)、『つけたいところに最速で筋肉をつける技術』(岡田隆著、以上サンマーク出版)、『走りがグンと軽くなる 金哲彦のランニング・メソッド完全版』(金哲彦著、高橋書店)など。

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