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現役時代「スポーツと平和」を痛感した有森裕子から大学生へ 今考えるべきスポーツの立ち位置

特別賞を受賞した大島健吾に記念メダルを贈呈する有森さん【写真:大学スポーツ協会提供】
特別賞を受賞した大島健吾に記念メダルを贈呈する有森さん【写真:大学スポーツ協会提供】

胸を打たれた早大生の言葉「平和の象徴を改めて実感」

 そんななか、今回のUNIVAS AWARDSで文武両道を実践し、他の模範となる運動部学生を表彰するマン・オブ・ザ・イヤーに輝いた、船木豪太さん(早稲田大学漕艇部)の言葉に胸を打たれました。船木さんは、受賞後、大学生体育会でスポーツする魅力を問われ、こう、コメントしています。

――「昨今の情勢をみると、例えばロシアのウクライナ侵攻の問題でありますとか、僕と同年代の方々で亡くなっている方、とてもスポーツをやっている状況ではない方がいるなかで、こうやって4年間、部活、学業と好きなことに熱心に取り組めたことは、本当に恵まれた環境であると感謝しなければならないと改めて感じています」――

 船木さんは、数多くの受賞者のなかで、唯一、スポーツの立ち位置に触れました。そして、その言葉は、スポーツは平和の象徴であることを改めて感じさせます。

 私自身、「スポーツは平和な戦いなんだ」と、マラソンで学びました。1991年大阪国際女子マラソンで、私は水分補給のスポンジを取り損ねことがありました。このとき、前を走っていたカトリン・ドーレ(ドイツ)という選手が振り返り、自分が持っていたスポンジを手渡してくれた。これが、戦いの場でライバルから最初に受けた行為でした。

 マラソンレースの最中、後ろを振り返り、後続の選手に物を渡すという行為は、勝負において、ものすごいロスになります。しかしドーレはそれを、咄嗟に、スッと出来た。そんな選手に、私はものすごく憧れました。

 スポーツは競技による戦いであり、人を殺す戦いではない。当時、湾岸戦争の最中だったので、「あぁ、スポーツって本当に平和な祭典なのだ」と直感しました。

最初に言いましたが、スポーツとは様々な学び、教えを、体験、体現するものであり、「人間として生きる」に繋がるツールであると私は考えます。私がドーレに教えてもらったように、競技としての技術向上や勝負にこだわるだけでなく共に競い、称え合い、人間の素晴らしさを教え、伝える場であってほしいと思います。

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長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)、『つけたいところに最速で筋肉をつける技術』(岡田隆著、以上サンマーク出版)、『走りがグンと軽くなる 金哲彦のランニング・メソッド完全版』(金哲彦著、高橋書店)など。

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